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【PAM論】ビジネスに活かす行動の自動化【モノは勝手に売れていく】

BUSINESS SKILLS

「割引やポイントカードを使って売上を上げようと工夫しているけど、伸び悩んでいる。もっと売り上げを伸ばすためのいい方法はないだろうか。」

そんな悩みを持つビジネスオーナー向けの記事です。

結論、事業を拡大させるには、行動の自動化(Process Automation Mechanism)が重要なのです。

ただし、「AIやロボットを使いなさい」という難しい話ではなく、誰でもアイデア次第で実践できるとしたら知りたいですよね。

果たしてどういうことなのでしょうか?

この内容は、僕が通っているオンラインスクールMUPのライブセッションをもとに、アウトプットとして自身の経験を合わせて解説していきます。

もくじ

  • 人間はやりなさいと言われるとやらなくなる
  • イソップ物語の北風と太陽
  • 仕掛けをビジネスに活かすには?

それでは早速、学んでいきましょう!

人間はやりなさいと言われるとやらなくなる

人間はやりなさいと言われるとやらなくなる

人間は「やりなさい!」と命令をされればされるほど、やりたくなくなるという生き物。

これは人間のもつ「心理的反発」というメカニズムが自然に働いているのです。

例えば、以下のようなケースは誰しも経験しているかと思います。

  • 営業でもセールスマンから「うちの製品いいでしょう!」と一方的に勧められる
  • 学校やオフィスにある「整理整頓!」の張り紙
  • 子供に「おもちゃを片付けなさい!」と怒る

このように、指示されてやろうと思う人はほとんどおらず、むしろ逆効果。

ちょっとした仕掛けで戦略的に人を動かす例

参照:MANA-Biz

「きれいに使おう」、「整理整頓しましょう」と貼り紙がしてあったとしても、実際に従う人はほとんどいませんよね。

例えば、男子トイレで、写真左のような的やハエのシールが貼っているのを見たことはないでしょうか?

これも実は、人を無意識に動かすための仕掛け。

小便器にシールを貼ってみると、面白いことに便器の外への飛散が減り、結果的に清掃コストが大幅に削減できたのです。

もう1つの例として、オフィスや学校でごちゃごちゃになりがちの書類ファイルがの問題。

写真右のように、書類を入れたボックスの背表紙に赤い斜線を引いてみたらどうでしょう?

無意識にみんなが順番通りに並べようという気持ちが働き、あれこれ言わずとも常に書類が整理された状態になったそうです。

仕掛けを作る=自発的に行動させる

このように人を動かしたければ、強制するのではなく、自発的に動かす仕組みを作ることが重要なのです。

ドラゴンボールの背表紙に学ぶ仕掛け

参照:ebookjapan

この人間の行動を作り出す仕掛けをビジネスにうまく利用したのが、ドラゴンボールなどのマンガの単行本。

背表紙を揃えていくと、一枚の絵になる→きれいに揃えたいので、全巻買う

まさに、人間の心理をうまく活用していますよね。

こういったアイデアで、ビジネスにおいてモノを売らずとも、勝手に売れていくという仕組みを作ってしまうことが重要なのです。

イソップ物語の北風と太陽

イソップ物語の北風と太陽

みなさんは、イソップ物語の「北風と太陽」の話をご存知でしょうか?

ある時、北風と太陽が力比べをしようとして、どちらが先に旅人の上着を脱がせることができるかという勝負をしますよね。

  • 北風→ 力いっぱい吹いて上着を吹き飛ばそうとする
  • 太陽→ 太陽をサンサンと照らしつけた

結果、旅人は暑さに耐え切れず、今度は自分から上着を脱いで、太陽の勝ちとなった。

つまり、ビジネスでも同じで、モノを売りたいのであれば、モノを売りに行くのではなく、お客さんが勝手に買うように仕向けていくという発想が大事なのです。

非日常の行動に仕掛けを置く

以前、行動マーケティングの記事で、レジ前の募金箱の話を書きました。

小銭を持ち帰るのが面倒な人の行動を観察し、レジ前や空港の出発ゲート前に募金箱を置くことで、募金をさせる。

行動マーケティングでは、人の行動に合わせて施策をするという考え。

一方で、行動を自動化するマーケティングでは、行動させるための非日常な仕掛けをおいていく必要があります。

例えば、募金箱の例で言うと、

  • 駅前で募金箱を持ち通行人に声かけ→ほとんど立ち止まらない
  • レジ前に募金箱を置く→ついでにお釣りを募金した
  • お金を入れると音が鳴る募金箱をおいてみる→財布からお金を取り出し募金

非日常な体験がセットになると、人は興味をそそられ、わざわざ財布を取り出しお金を入れるという面倒な行為も、ついついやってしまう。

物理的、心理的に非日常で魅力的な仕掛けを置くことで、人の行動を促す。

この考え方こそが、Process Automation Mechanism(行動の自動化)なのです。

仕掛けをビジネスに活かすには?

仕掛けをビジネスに活かすには?

では、どうすればこのような戦略をビジネスに活用できるのでしょうか?

以下の2つを意識して、戦略を組み立てる必要があります。

  • 物理的トリガー
  • 心理的トリガー

物理的トリガー

アナロジー戦略=一言で100を理解する

「1を聞いて10を知る」

例えば、コーヒーを社長に出す→嫌な顔をされる→新しいコーヒーを出すという行動。

嫌な顔をされた時点で、社長が何を言わずともコーヒーがまずかったんだなと理解し、新しく入れ直しましたよね。

つまりビジネスでは少ない情報で全体像を把握し、仮説を立て知らない分野にも当てはめて応用して行くという思考が大切ということ。

この思考をもとに、物理的トリガーを利用したマーケティング成功例をいくつか紹介します。

バドワイザーの例

参照:nicemug.com

アメリカのバドワイザーがとあるイベントで、氷のグラスを無料で配布しました。

グラスをもらう→飲み物を入れたくなる→自然とバドワイザーを買ってしまう

そのグラス欲しさに、列が列を呼び人が並びプロモーションにもなる。

人間の心理を活用し、ビールという本当に売りたいモノを売ろうとせずとも人々が買っていく。

まさに、物理的なトリガーで仕組み自体を売って成功した事例ですよね。

リテンションを高めるサンフランシスコのカフェの例

参照:Coffeemecca

物理的トリガーを利用し、継続的なお客さんを呼び込んだ例もあります。

とあるサンフランシスコのカフェのケース。

テーブルにコーヒーを挽くマシーンが置いてあったら、ほとんどの人がついつい触ってしまいますよね。

コーヒーを自分で挽く体験→コーヒー豆を袋で買う→飲みきれないのでボトルキープ

こうすることによって、豆自体を直接売りつけることなく、購入させつつもボトルキープをすることで、継続的にお客さんが来る仕組みを作る。

物と仕組みをを利用して、非日常の体験をさせることで、リテンション(継続顧客)を獲得していくというめちゃくちゃ面白い事例ですよね。

心理的トリガー

ここで、意識すべきは 目的の二重性(Duality of Purpose)。

どういうことかというと、仕掛ける側と仕掛けられる側の目的が異なっている必要があります。

例えば「子どもがおもちゃを片付けてくれない」という問題に「おもちゃ箱の上にバスケットボールのゴールを設置」という仕掛けをした場合で考えてみましょう。

  • 仕掛けられた子ども側:シュートして遊んでいるだけ
  • 仕掛ける側の親の目的:部屋がきれいに片付けて欲しい

このように、1つの仕掛けに対して、2つの異なった思惑が嫌味なく存在する必要があるのです。

それを見事に操った心理的トリガーの例を紹介します。

とあるバーの例

参照:Amazon India

ビールの泡には7:3という黄金比率がありますが、ハワイにあるとあるバーでは、グラスの黄金比率の部分に赤線を引き、セルフサービスでビールを注ぐことができるシステムを提供。

泡をピッタリそのラインで注げた人には、景品としておつまみ用のミックスナッツを無料でプレゼントしていました。

その上、そのミックスナッツはめちゃくちゃ塩辛い。

ミックスナッツ欲しさにビールをゴクゴク飲む→もらったミックスナッツが塩辛い→さらにビールが進む
  • お客さん側:ゲーム性があり楽しい&ナッツが欲しい
  • お店側:ビールが自然と売れていく

まさに、誰も不利益を被らずとも、2つの異なる思惑が見事にハマった面白い仕掛けですよね。

ジャカルタの居酒屋の例

僕がジャカルタ駐在中によく行っていた居酒屋で、チンチロリンというサイコロを2つ振ってお得にハイボールが飲める面白い仕組みがあったのを思い出しました。

  • ゾロ目(両方が同じ数字)が出る→無料
  • 合計額が偶数→飲み物が半額
  • 合計が奇数→倍サイズのグラスで値段も倍
ゲーム性もあり楽しい→半額、倍額、タダでハイボールが飲める→お酒が入っているので勢いでどんどん注文

確率的には、普通にハイボールを頼む場合と比べて損する可能性が高くとも、お客さんは実質的な損を感じることはなく、お店は上乗せで利益を狙える。

今考えれば、非常に巧妙な心理的トリガーに引っかかっていました(笑)

邪魔な体験を挟まない

これらの戦略をビジネスに取り込むために重要なのは、

ビールを飲みたい=ビールを通した体験である必要

であるということ。

ビールを飲みたいお客さんに対し「ポイントカードを貯めて割引」のような施策では、最終的な目的が一致しないので、心理的トリガーとしては成立しないのです。

さらに踏み込んでこの仕組みを勉強したいという方には、「仕掛学」という本に事例がたくさん載っていて非常に面白いので、ぜひ読んでみるのをオススメします。

さて、今回は行動の自動化を説明していきましたが、いかがでしたか?

知らず知らずのうちに仕掛けにハマっている経験は誰しもあるはず。

こうした観点でマーケティングを考えてみると感度が磨かれ、いいアイデアが浮かぶのではないでしょうか。

次回の記事では、行動の自動化をうまくビジネスに取り込むための、「SCAMPER法」というフレームワークを解説していきます。

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