人生最悪のフライト体験談

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こんにちは、旅リーマンのZuminです。

この記事を書いている僕はフィリピンに住んでいるのですが、ほぼ2年に及ぶロックダウンで家に閉じ込められ、旅行とは程遠い生活を強いられています。

そんな日々の中で、自由に世界を飛び回っていたころを思い出しているのですが、ふと過去の最悪のフライト体験が思い浮かんできたので、記録として残しておこうと思い立ちました。

ということで、今回は僕の人生で最悪のフライト体験をシェアしていきます。

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もくじ

  • つかの間のフィリピン旅行
  • 人生最悪のフライト体験談
  • まだ終わらないゴタゴタ
  • さいごに

つかの間のフィリピン旅行

つかの間のフィリピン旅行

2019年、当時僕はインドネシアのジャカルタに仕事で駐在中。

彼女(現在の妻)はフィリピンに住んでおり、遠距離恋愛で3ヶ月ごとに休みがあれば、僕がフィリピンに行ったり、彼女がインドネシアへ来たりという生活をしていました。

6月にイスラム教のレバランという断食明けを祝う休暇が1週間以上あり、その時期を利用して彼女の住むフィリピン・マニラに向かうことにしていました。

頻繁に行き来するので、手慣れたもので2ヶ月前にはTrip.comという格安航空券の販売サイトで、Cebu Pacificのマニラ行きチケットを購入しました。

ピークシーズンのため、日本円で6万円、平時の2倍ほどだったと思います。

行きの飛行機は遅れもなく、無事にマニラに到着。

9日間の休みがあったので、セブ島へ行ったり、離島にダイビングをしに行ったりと満喫。

普段ジャカルタでできないことを思う存分楽しんで、ジャカルタへ帰るフライトに乗るため、ニノイ・アキノ国際空港へ。

この後とんでもない地獄が待っているとは、いざ知らず…

人生最悪のフライト体験談

人生で最悪のフライト体験談

レバラン最終日の6月9日、名残惜しい気持ちの中、チェックインを終えた僕は空港で彼女と別れ、20時のフライトのため出発ロビーへ。

フライト案内の電光掲示板は「Scheduled(予定通り運行)」の文字を確認。

ひとまず安心して、搭乗までゲートで待っていました。

1時間半ほど経過し、予定時刻の20時になるも、まだ搭乗の気配なし。

フィリピンでは多少の遅れは当たり前なので、「またいつものことか」と思っていました。

しかし、待てども待てどもアナウンスはなく、1時間以上経ってジャカルタからの折り返し便の到着が遅れているとのアナウンスが。

2時間後、ようやく機体が到着。清掃に時間がかかるとのことで、もう少し待つことに。

3時間後、搭乗開始のアナウンスが流れ、優先客から搭乗が開始。

「やっと帰れる」と乗客の安堵感が漂っていました。

しかし、ほどなくして乗り込んだはずの客が続々と追い返されてきます。

何事かと思い、乗務員に状況を確認、どうやら機体に問題があったようで別の機体を準備するとのこと。

この時点で、3時間以上待たされており不満が爆発、怒号をあげる人も出てきました。

徐々に天候が悪くなり、雨と雷が強まる中、4時間後にようやく代わりの機体が到着。

出典:pna.gov.ph

搭乗開始で、全員が乗り込めたのは深夜12時を回っていました。

「なんとかジャカルタに帰れそうだ」とほっと一息して、軽く眠りにつきました。

しかし、待てど暮らせど機体が動き出す気配がありません。

時刻は深夜1時を過ぎており、ここでようやく機長からのアナウンスが入ります。

「本日のフライトは天候不良により、空港の運行許可が出ないためキャンセルとなります。」

乗客全員が「え?」という感じでパニックに。

どうやら雷で空港からのアラートが出ており、出発の許可が取り消されたと説明が入りました。

機内まで乗り込めばもう安心だと思っていただけに、このタイミングの衝撃アナウンスに全員のため息と絶望感が漂います。

すでに、予定時刻から5時間以上が経過しており、搭乗客はイライラの中、強引に飛行機を下ろされることに。

Cebu Pacificの乗務員がチケットの再ブッキングしてくれるということで、仕方なく再び空港カウンターへ戻ります。

すでに出国のスタンプのキャンセルの手続きのため、再び出国管理へ並びます。

イライラの限界の中、30分以上待たされ、ようやくスタンプ取り消し。

再ブッキングのため、カウンターへ戻るとそこには軽く1,000人を超えるであろう人だかりが。

イメージ引用:rappler.com

なんと、ジャカルタ行きのフライトだけなく、マカオ、香港行きなど合計8つの国際線、33の国内線がキャンセルとなり足止めを食らって長蛇の列をなしていました。

すでに深夜2時、並ぶ気も失せるような状況でしたが、ひとまず返金か再ブッキングのために並びました。

2時間経過、朝4時になっても、列は一向に進む気配がなく、中国人が列を割り込み、客同士での争いも始まり物騒な雰囲気。

朝5時を回りようやくカウンターに近づいたところで、近くにいたフィリピン人が痺れを切らし、みんなのパスポートをまとめて割り込んできた中国人を追い抜いてカウンターへ向かってくれました。

戻ってきた彼の衝撃の一言。

「無料の振替便は1週間後の6月17日の便だけ。一番早い便は2日後ですでに価格が10万円以上に高騰している。それが嫌なら返金センターで返金してもらうしかないらしい。」

僕を含むほとんどの乗客は次の日からジャカルタで仕事始め、8日間も悠長に待っている暇はなく、とにかく帰らなければいけない状態。

怒りを通り越して呆れのような気持ちが込み上げてきました。

まだ終わらないゴタゴタ

まだ終わらないゴタゴタ

どうしようもないので、さすがに諦めCebu Pacificの返金センターへ。

ところが、ここも人でごった返し、受け取った番号札は400人以上あと。

イメージ引用:rappler.com

遅々とした対応で、こちらも全く動く気配がありません。

それでも返金はしてもらいたかったので、とりあえず並びます。

すでに朝7時、助けを求めて彼女に連絡するも睡眠中。

携帯の充電は切れ、身も心もボロボロの中、ようやく自分の順番で返金交渉。

「返金はオンラインでできるので、そちらで申請してください。」

「だったら、先に言えよ!」とブチギレる気力もなく、別会社のフライトを探すことに。

しかし、Wi-Fiもほとんど機能せず、スマホの充電は切れており、焦りは最高潮。

やむを得ず、返金センターの端っこに空いていたコンセントを見つけ、充電。

すぐに警備員が来て「今すぐどきなさい!」と怒られます。

空港内には充電できる場所はほとんどなく、「30分だけでいいから」と何度も言い合いになるも「私にも家族がいるの。これ以上同じことを言わせないで」と頑なに充電させてくれず退散。

結局、別の優しい警備員に助けを求め、隠れながら充電できる場所を案内してもらいました。

微弱なWi-Fiでジャカルタ行きのフライトを検索するも、すでに売り切れ、LCCの経由便なのに片道10万円を超えるような高額チケットしか残っておらず終戦。

時刻はすでに朝9時を回っており、イライラを超えた疲労感で、何もやる気が起きない状態。

ようやく彼女が電話をくれて状況を説明、仕事を抜け出して空港まで来てくれました。

この時すでに朝10時、この日の帰国を諦め、空港近くのホテルを仕方なく予約。

とりあえずネットが使える環境で、ゆっくり帰国便を探すことにしました。

すでにチケットはほとんど取られており、唯一予算内で取れそうなのがクアラルンプール経由、ジャカルタ行きの深夜便。

しかも出発は2日後の6月11日夜で、到着は12日の朝。

仕方なく、2日分の有給を追加申請して、ホテルも2日延長することに。

LCCでなければ宿泊代など航空会社がバウチャーを提供しているそうですが、Cebu Pacificはすべて自腹。

結局、もとの飛行機代以上のコストを払わされるはめになりました。

6月11日夜、マニラからクアラルンプール経由の飛行機は無事に到着、深夜3時から3時間のトランジットでジャカルタに到着。

急いでタクシーに乗り帰宅。シャワーを浴び、スーツへ着替え、寝不足のままダッシュで会社へ向かったのでした。

これが僕の人生で最悪のフライト体験です。

もう2度と経験したくない大惨事、多少高くても信頼性のある航空会社を選ぼうと決意した日でもありました。

さいごに

さいごに

フライトのキャンセル自体は、天候・空港の管理体制・航空会社のずさんな対応が重なった問題だったので避けようがないです。

ただ、冷静に振り返ってリスクヘッジをしておけば、最悪の事態は回避できたはず。

特にフィリピンのような国に旅行するには、旅行保険は入っておいたほうがいいでしょう。

SafetyWingのようなノマド保険なら、40ドル支払ってその月だけ加入しておけば、2日分までのホテル代やチケット代もカバーできていたはず。

合計10万円近くの損失が、月5,000円程度の保険でまかなえるのならやっておくべきだと痛感しました。

ここまでひどい体験はそうそうないと思います。

ただ、みなさんも万が一に備えて旅行保険に入ったり、次の日に仕事がある場合は、1日前倒しで帰国するなどリスクヘッジをしておいた方が無難だと思います。

ちなみに返金に関しては、何度も電話でやりとりし、最終的に全額戻ってきたのは4ヶ月後の10月でした…

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