【営業の基礎】伝えるスキルとは?【サービスを磨くより言葉を磨け】
「営業部に配属されて、がむしゃらに営業・プレゼンをしているけど、なかなか成果が出ない。地に足をつけて、営業に役立つ伝えるスキルを学びたいな。」
そんな悩みを持つ方にピッタリの記事です。
過去5回の記事では、スキルをつけるためのスキル、マインドセット的なところを学んできました。
今回はキャリアアップに必要な、重要なビジネスのベーススキルである「伝えるスキル」について解説していきます。
もくじ
- お辞儀より大事な事前調査とヒアリング
- プレゼンの法則BFAB営業とは?
- 【全てはWHYから】心を動かすストーリー営業
このフレームワークを学べば、奥さんへのお小遣いアップの交渉など、日常生活でも使えるスキルが身につくので、ぜひ学んでいきましょう!
お辞儀より大事な事前調査とヒアリング
営業の初心者は、ついつい相手を無視して、一方的に会社や商品の説明をしてしまいがち。
営業は話すことよりも、とにかく徹底的な事前調査とヒアリングが重要。
僕も新卒の頃は、自分の話したいことを話しすぎ、全く契約が取れなかった時代もあります。
ただ、究極の営業は押し売りではなく、相手に必要だと認識させ、相手の口から欲しいと言わせることです。
とはいえ、商談の席で「御社はどんなことやってるんですか?」というナンセンスな質問は絶対NG。
相手の立場になれば「調べてこいよ!」って思いますし、普通に考えて、話を聞く体制にならないですよね。
そこで、必要になるのがSPINの法則です。
SPINの法則とは?
- Situation(状況質問)
- Problem(問題質問)
- Implication(誇示質問、より大きな問題に発展するぞ)
- Need-Payoff(誇示質問、買わせる質問)
以上、4つの項目を事前調査をベースに仮説を立て、質問を組み立てる必要があります。
SPINの質問例
- S (状況質問):御社の広告費はどれくらいですか?
- P(課題): 現在の集客の課題はなんですか?
- I (問題提起):例えば、御社の競合が、同じ広告手法で掲載費が上がり赤字になったと言ってたのですが、今の広告戦略で集客がゼロになったら赤字になりますか?
- N(買わせる質問):もし莫大な広告費や工数をかけなくても、新規のお客様に認知が与えられるツールがあったら欲しいですか?
例えば、僕は広告代理店で働いていた時には、顧客のWebサイトで、事業内容や会社の状況を把握し、SNSの広告出稿状況やキャンペーンを見て上記のような質問をあらかじめ用意してから商談に望んでいました。
重要なのは、自分は分かりきっている質問でもあえて相手に言わせることで、問題を認識してもらうこと。
徹底した事前調査の上、ヒアリングシートで聞く質問を仕組み化してしまうことで、商談の際には愛想笑いして、ヒアリングに徹底するくらいの気持ちで臨むことが大事なのです。
プレゼンの法則BFAB営業とは?
さぁ、ヒアリングを経て、相手がようやくあなたの説明を聞く体制になりました。
しかし、順序立てずにいきなりプレゼンをされても、相手の印象に残らないので、意味がないです。
ここで、有効なのがBFABというプレゼンの法則。
- Benefit(利益)
- Feature(特徴)
- Advantage(メリット)
- Benefit(利益)
最初に相手の利益になることを言って興味を引きつけ、そこから細かい説明を肉付けしていくという手法です。
実際に、僕が広告代理店で働いていた時の提案方法を例に出します。
Benefit:利益
・しかも、インフルエンサー自身が商品を購入して、商品の投稿をしてくれるので、商品を提供する手間も省け、売り上げにも貢献することができます。
すると、顧客は面白そうだなと興味を持ちます。
Feature:特徴
興味を持たせた後は、商品のFeature(特徴)を説明します。
・そこに登録されている数万人のインフルエンサーが、自らの意思で商品を購入、インスタに投稿までしてくれます。いいねの数に応じて成果報酬での支払いベースになるので、無駄な広告費が削減できます。
ここで相手はあなたの商品を理解して、「なるほど」と思ってくれます。
Advantage:メリット
さらに相手へのAdvantage(メリット)を伝えます。
・さらに、自動でいいねの数やコメントを洗い出してくれるので、ダッシュボードからすぐにキャンペーンの反応を見れるので、レポートを作成する手間が省けます。
Benefit:利益
もう1度、相手のBenefit(利益)になる部分を念押し。
・インフルエンサー自身が商品を購入して、商品の投稿をしてくれるので、売り上げに貢献することができると同時に、サンプルを提供する手間も省けます。
BFABの法則に沿って提案をすることで、相手は商品の内容が頭に入ってきやすくなるのです。
【全てはWHYから】心を動かすストーリー営業
最後に、伝えるスキルで肝心なトーク力を最大限に活かす意識をしましょう。
トークの黄金比率は Why 90% What 5% How 5%
「SPINの法則」や「BFABの法則」は、「WHAT:何を提供する」、「HOW:どうやって提供する」の部分。
「WHY?:なぜそれを提供するのか」が欠けていると心は動かせません。
つまり、なぜそのサービスを開発するに至ったかなどの、ストーリーを伝えることが大事。
例えば、企業の採用活動でも、「その会社が何をやっているか。」よりも、「何を信じて進み続けるか。」を確認することによって離職率が変わってくるのです。
これを知れば、ミッションやビジョンへの共感を軸に質問してくる企業が多いのも納得ですよね。
4色ペンの例
例えば、あなたが1本で4色出るペンを売るとします。
同じ商品でも、良い例と悪い例で印象が変わるはずです。
× 悪い例
- このペンはとても素晴らしいペンで、1つで赤青緑の色が出せるんですよ。
例えば、授業でわかりづらかったノートが色分けすることで見やすくなります。
これであなたも受験合格間違いなし!
○ 良い例
- 僕はアメリカの大学に行くために、高校時代は一生懸命先生の授業を聞いて、ノートをぎっしり書いていたのですが、テスト前にノートを見返すと黒字だらけで何が重要なのかわからなかった。
そこで、ノートの取り方が重要だと気づき、1本でいろんな色が出るペンを開発したんですよ。
僕はペン1本が一人の人生を左右することがあると信じているんです!
後者のようなストーリーがつくだけで、共感をしやすく、記憶に残りやすくなりますよね。
結論、営業のゴールは何を売るかではなく、なぜそれを売っているかというコンセプトを売ることが真髄なのです。
まとめ
- 営業は事前準備が勝負、話すのではなくヒアリング命
- SPINの法則、BFAB営業を活用し、相手にYESを引き出す
- WHYを意識したストーリーで売る
この3つのポイントを意識して、営業、プレゼンを改めて見直して、一流の伝えるスキルを手に入れましょう!
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