【SPACキング】チャマス ・パリハピティヤ氏ってどんな人?
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パリハピティヤ氏について知りたい人「SPAC投資家で有名なチャマス・パリハピティヤという人が話題らしい。IPOA、IPOBで買収を成功させてるけど一体どんな人なの?」
こんにちは、旅リーマンのZuminです。
この記事は、そんな疑問を持つ方向けの記事です。
最近のSPACブームの火付け役でもあり、「SPACキング」という異名を持つ、チャマス・パリハピティヤ氏。
どんな人物なのか気になりますよね。
ということで今回は、そんな米国投資家界隈で何かと話題に上がる投資家、チャマス・パリハピティヤ氏ついて詳しく解説していきます。
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もくじ
- チャマス・パリハピティヤ氏ってどんな人?
- チャマス・パリハピティヤ氏の実績とは?
- パリハピティヤ氏のSPACへの投資方法とは?
チャマス・パリハピティヤ氏ってどんな人?
生年月日 | 1976年9月3日 |
出身 | スリランカ |
市民権 | カナダ、アメリカ |
大学 | ウォータールー大学(カナダ) |
主なキャリア | ・AOL(2001-2005):ディレクター、ジェネラルマネージャーなど ・Mayfield Fund(2006-2007):ベンチャーキャピタリスト ・Facebook(2007-2011):プラットフォーム & マネタイゼーション、ユーザーグロース部門・部長など ・Social Capital設立(2011〜):創業者兼CEO |
総資産 | $1 billion (約1,000億円)※2020年推定 |
チャマス・パリハピティヤ氏は、スリランカに生まれ、彼が6歳の時に家族でカナダへと移住しました。
しかし、父は無職、母は低賃金の家政婦として働いていたため、生活は困窮、政府からの援助に頼る日々が長く続いたそうです。
そんな中でも、バーガーキングでバイトをしながら、何とか生活をやりくりし、貧困から抜け出すため、大学では必死に電気工学を学び、卒業まで漕ぎ着けたのです。
BMO Nesbitt Burnsというモントリオール銀行の一部である投資銀行で、デリバティブのトレーダーとしてキャリアをスタート。
転機となったアメリカ移住
そのわずか1年後、Winampというメディアプレーヤーの会社への転職を期に、2000年にアメリカ・カリフォルニアへと移住することになりました。
このアメリカへの移住を期に、パリハピティヤ氏のキャリアは大きく飛躍することとなります。
Winamp社がAOLに買収を受け、AOL史上最年少で取締役に就任、ベンチャーキャピタルへの転職を経て、2007年にFacebookに入社。
ユーザーグロース部門でVice Presidentを務めFacebookの急成長に貢献。
Facebookで働く傍ら、副業としてPalantir、Pure Storage、Playdom(ウォルト・ディズニーに買収)などの未公開企業に投資を始めました。
2011年、パリハピティヤ氏はFacebookを退社、自身のベンチャーキャピタルSocial Capitalを設立します。
ここで、Paypalマフィア、Palantirの創業者として有名なピーター・ティールに出会い、約60億円の出資をSocial Capital社に受けることになります。
ティール氏の出資とバックアップを受けたことで未公開株だけでなく、NBAチームのゴールデンステート・ウォーリアーズの10%を所有するなど投資の幅を広げるきっかけとなったそうです。
最近は、Bloombergに「次のウォーレン・バフェット?」と特集され、独占インタビューにも答えています。
そのインタビューの中で、パリハピティヤ氏は自身の投資フィロソフィーを語っており、
- ① 世界の不平等をなくすことができるか(金融・教育・ヘルスケアなど)
- ② 気候変動を解決できるものか
この2点を1ページの資料で語れる会社なのかというところを見極めた上で、財務状況を確認し、投資判断を決めているとのことです。
こういった想いが、現在のパリハピティヤ氏の投資スタイルを確立したのかもしれませんね。
チャマス・パリハピティヤ氏の実績とは?
パリハピティヤ氏の生い立ち、キャリアが分かったところで気になるのが、彼が創業者兼CEOを務めるベンチャーキャピタルのSocial Capital社。
一体、どんな投資会社なのでしょうか?
本社 | アメリカ・カリフォルニア州・パロアルト |
創業 | 2011年 |
イグジット数 | 54社 |
売上(2019年) | $1.7 billion (約1,848億円) |
約10年間で、54社のイグジットを経験、2019年には2,000億円近くの売上を叩き出しています。
現在、Social Capital社のポートフォリオには74の出資先を確認することができます。
有名どころだと、SlackやSurveyMonkey、Microsoftに買収されたYammerなど数々のスタートアップに早くから出資し、バイアウト、上場を成功させています。
これでも十分すごい実績なのですが、パリハピティヤ氏が注目されている理由は、次に紹介するSPAC(特別買収目的会社)にあります。
SPACに関する基本知識は、以下の記事で解説しています。
【2021年もブームが続く?】SPACって何?【米国株投資】
IPO 2.0として注目されているSPAC。2020年は史上最多の141社がSPACを通して上場されました。この記事では、今アメリカでブームになりつつあるSPACの仕組み、買収される側の企業、投資家それぞれの目線から見るメリット・デメリット、投資の際の注意点、今後の展望など詳しく解説していきます。
Social Capital Hedosophia Holdings社とは?
Social Capital Hedosophia Holdings社は、SPAC投資(IPO2.0)のために設立された会社。
パリハピティヤ氏のSocial Capital社と、ロンドンを拠点とするベンチャーキャピタルのHedosophia社のCEOであるイアン・オズボーン氏の2人でパートナーシップを組み運営されています。
SECに提出された書類を見ると、全て登記はケイマン諸島でなされているようです。
それぞれの社名にローマ数字を付け、IPOA〜Fのティッカーで計6社のブランクチェックカンパニー(空箱会社)を上場させています。
- IPOA:Social Capital Hedosophia Holdings Corp.
- IPOB:Social Capital Hedosophia Holdings Corp. II
- IPOC:Social Capital Hedosophia Holdings Corp. III
- IPOD:Social Capital Hedosophia Holdings Corp. IV
- IPOE:Social Capital Hedosophia Holdings Corp. V
- IPOF:Social Capital Hedosophia Holdings Corp. VI
その中でも、すでに4社の買収を完了させています。
買収先 | 買収後のティッカー | 買収時評価額 | |
IPOA | Virgin Galactic Holdings Inc. | SPCE | $1.5 billion (約1,600億円) |
IPOB | Opendoor Technologies Inc. | OPEN | $4.8 billion (約5,200億円) |
IPOC | Clover Health Investments, Corp. | CLOV | $3.7 billion (約4,000億円) |
IPOD | 未定 | – | – |
IPOE | Social Finance, Inc. (SoFi) | SOFI | $8.65 billion(約9,600億円) |
IPOF | 未定 | – | – |
ここまでの買収で、すでに2兆円を超える成果を上げていることから市場でも大きな関心を集めています。
3社が巨額の評価額を付けたことで、残りのIPOD、IPOFにも期待せざるを得ませんね。
パリハピティヤ氏のSPACへの投資方法とは?
ここまで話を聞くと、パリハピティヤ氏のSPACに投資をしてみたいと思った方も多いのではないでしょうか?
全6社のSPACの取り扱いをメジャー証券な証券会社で、確認してみました。
銘柄 | 楽天証券 | マネックス証券 | SBI証券 | IG証券 | Firstrade証券 |
SPCE | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
OPEN | ○ | ○ | × | ○ | ○ |
CLOV | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
IPOD | × | × | × | ○ | ○ |
SOFI | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
IPOF | × | × | × | ○ | ○ |
現状、すでに買収が完了しているものは取り扱いがありますが、それ以外の銘柄はまだ売買ができない状態ですね。
SPAC投資の定石である「買収先の話題が出るまでの安いうちに買って、発表後or合併後に高値で売り抜ける」ということが日本の証券会社では不可能ということになります。
ただ、銘柄の制限なく、チャンスを逃さずに株やETFを買っていきたい!という方には、日本人でも口座開設が可能なアメリカのネット証券のFirstradeを使うという手があります。
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投資の幅を広げるという意味でも、海外証券口座を持つなら、まずFirstradeが使いやすく間違いないので、この機会に利用の検討をしてみてはいかがでしょうか?
さいごに
ここまで「SPACキング」と呼ばれるチャマス・パリハピティヤ氏のキャリア、実績などを紹介してきましたが、いかがでしたか?
貧困からビリオネアに成り上がったサクセスストーリーを見て、親近感とより一層の興味をもたれた方も多いのではないでしょうか?
ちなみに、英語のみになりますが、彼がスタンフォード大学院で行った講演はなかなか見応えがありますよ。
頭脳明晰な部分と明るいキャラクターのギャップを楽しみつつ、内容も非常に勉強になったのでおすすめです。※言葉は若干汚いですが(笑)
個人的にこのインタビューで印象に残っているのが、世界を変えるためには3つの要素がとにかく重要だと語っていたこと。
・影響力
・資産
まさに全てを手にした今、チャマス・パリハピティヤ氏が世界にどんな変化を起こしてくれるのか、期待しつつウォッチしていきたいと思います。
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