【超カンタン!】経営に必須の財務スキル【損益計算書の見方とは?】
財務スキルを学びたい人「将来起業してみたいけど、財務スキルとか文系だったし全然わからない。損益計算書とか見方もわからないし、難しい単語と数字だらけだし、もう無理…」
何を隠そう、過去の自分自身の悩みでもあります。
この記事を読むことで、誰でも経営に必要な財務のスキルが超カンタンに理解できるようになります。
今回は、財務スキルで必須の「損益計算書の見方」を基礎からわかりやすく解説していきます。
もくじ
- 財務スキルってそもそも何?
- カフェの運営で理解する損益計算書の見方
- クイズ!どの会社の損益計算書か考えてみよう!
それでは、早速学んでいきましょう!
財務スキルってそもそも何?
結論、「財務スキル」とは、感覚でこのサービス売れそうだなと判断しがちなものを、数字に具体的に落とし込めるスキルのこと。
みなさんは普段何気なく、「あのお店って儲かってるよなぁ」なんて考えたことはありませんか?
とはいえ、「なぜ儲かってるのか」と深くは考えようとしませんよね。
ただ、自分が起業する、サービスを作るとなった時に「何となく」のイメージでは絶対に失敗します。
そうならないためにも、財務スキルをしっかりと学んでおく必要があるのです。
経営に必須な指標は2つ
色々な指標はありますが、まず確実に押さえなければいけない基礎は2つ。
- BS=貸借対照表(Balance Sheet)
- P/L=損益計算表(Profit and Loss)
貸借対照表(BS)とは?
一時点の財政状態の指標のことを言います。
- ① 期末時点で会社に存在する財産の状態
- ② 会社資金の調達と運用状況を表す
主に決算の時に利用され、「資産」と「負債」がどれだけあったのかをまとめ、その時点の資本合計を出すもの。
【誰でも分かる】貸借対照表の見方とは?【経営に必須の財務スキル】
「貸借対照表とか見方もよくわからないし、難しい単語と数字だらけでもう無理…」何を隠そう僕自身が思っていたことでもあります。ぶっちゃけ、これまで「経理の仕事でしょ」と逃げていた文系の僕でも、ポイントを掴むだけでカンタンに理解できるようにました。これを機にBSの見方をマスターして企業分析や起業に役立てましょう!
損益計算表(P/L)とは?
一方の損益計算表は、一定期間の経営の成績表。
こちらは、「収益」と「費用」をまとめ、残った「純利益」を見るもの。
大きく分けて、赤い部分が出ていくお金(費用)、青は残ったお金(収益)。
要は、
というシンプルな仕組みさえ理解すればいいのです。
今回はそんな「損益計算書の見方」にフォーカスして、具体例を用いながら解説していきます。
カフェの運営で理解する損益計算書の見方
損益計算書で見るべきポイントは以下の5つ。
- ① 売上総利益
- ② 営業利益
- ③ 経常利益
- ④ 税引前当期純利益
- ⑤ 当期純利益
難しい言葉が並び、なんのこっちゃと諦めたくなりますね(笑)
ただ、今回はカフェを経営するとして、1つずつわかりやすく解説するので、安心してください。
① 売上総利益
カフェであれば、コーヒーの販売が本業なので、単純にコーヒーを売り、その対価としてお客さんに払ってもらったお金が売上。
コーヒー豆など材料が売上原価となり、その差分が「売上総利益」となります。
② 営業利益
コーヒーを売るためには、人、集客、場所が必要ですよね。
このように商品を販売するために、間接的にかかってくるコストを①の売上総利益から差し引いて算出し、残ったものが「営業利益」となります。
③ 経常利益
カフェの空いているスペースを定期的に貸してイベントを開催したり、コーヒーの淹れ方教室を開くなど、本業(コーヒー販売)以外でお金が入ってくるといったケース。
逆に、開業時に銀行から借りたお金の利息や手数料など、毎月出ていくお金もありますよね。
このような本業以外で毎月継続的に発生する利益などを加算したものが、「経常利益」となります。
④ 税引前当期純利益
カフェで営業をしていれば、キッチンやエスプレッソマシンが壊れてしまったり、店舗の1つが他のオーナーに売れたなど、予期せぬ損失や利益が出ることもありますよね。
このように「税引前当期純利益」では、あくまで毎月継続ではなく、単発的に起きた全ての事柄を含めた利益を出します。
⑤ 当期純利益
④の税引前当期純利益から法人税や、各都道府県でかかってくる税などを差し引いて、最終的に稼いだ利益が「当期純利益」となります。
つまり、ある期間で最終的にどれだけ稼いだのかを知るためのゴール指標となります。
もう一度簡単に図にまとめると、以下の通りになります。
難しそうな単語が並んでいましたが、覚えることはたったこれだけなのです。
クイズ!どの会社の損益計算書か考えてみよう!
さぁ、P/Lの見方は理解できたと思います。
最後に、クイズ形式で化粧品会社の「資生堂」のP/Lはどれか考えてみましょう。
考え方のヒント
資生堂のビジネスと聞いて、どんながイメージが浮かんでくるでしょうか?
- 化粧品って原価は安いって聞いたな
- 全国のデパートに美容部員を配置してるよな
- CMで有名な女優が宣伝しているな
- メーカーの利益率ってこんな高いのかな?
こういった視点で見ていくと、自然に答えは導け出せます。
- 化粧品の材料はほぼ水だから原価安い → ③は消える
- デパートの美容部員、CMの女優起用で販管費高い → ① or ②
- あれだけコストかけて50%近くの利益は出せない→ ②
答えは、②でした。
①のFacebookはIT企業で、物理的コストがそこまでかからないので、50%近くの営業利益が残せます。
逆に③のぴあは、もともとあるチケットを買い取って、多少手数料をつけて売るモデルなので、ほとんど営業利益は残らない。
IT企業の利益どうなってんの?
ということであれば、気になるのが高い利益率を誇るIT企業ですよね。
最後に、上記で紹介したFacebook以外の巨大IT企業のP/Lを横並びで比較して見ましょう。
物理的な商品の提供がメインのAppleや、Amazonは原価や物流コストがかなり高く、Googleも意外に利益率は高くないなという印象ではないでしょうか。
ただ、どこも先を見据えてR&D(研究開発費)に投資してるのが見え、彼らが成長を続ける要因が垣間見えると思います。
IT企業とはいえ、全ての企業が高い利益率を誇るわけではないというのが分かり、面白いですよね。
このように
ビジネスを見る視点がグングン変わっていきます。
みなさんもぜひ、ここで学んだ財務スキルを使って、色んな企業の利益を分析してみてはいかがでしょうか?
この記事がみなさんの参考になれば幸いです。
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