【米国ETF】Eコマースに特化で爆伸びのIBUYとは?
IBUYについて知りたい人「Eコマースに特化したETF、IBUYのパフォーマンスがすごいらしい。だけど、日本語での情報がほとんど見当たらない。詳しい情報を知りたいな。」
こんにちは、旅リーマンのZuminです。
今回はこういった疑問を持つ方向けの記事です。
コロナ渦を背景に爆伸びしたにも関わらず、日本ではあまり話題になっていないETF、IBUY。
ということで、このETFに興味を持つ方向けに情報をまとめましたので、投資前リサーチの参考にどうぞ。
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もくじ
- IBUYってどんなETF?
- IBUYのパフォーマンスと構成銘柄を紹介
- IBUYの購入方法とは?
IBUYってどんなETF?
IBUYというETFですが、正式名称は Amplify Online Retail ETF で、ティッカーシンボルはIBUYとなります。
このETFは、EQM Online Retail Indexという指標と同等のパフォーマンスを目指して運用されています。
主に世界中のマーケットに上場する会社で70%以上の売り上げをオンラインから上げる会社に絞って構成されています。
純資産総額 | $248 Million(約336億円) |
取引所 | NYSE Arca |
設定日 | 2016年4月20日 |
インデックス | EQM Online Retail Index |
経費率 | 0.65% |
構成銘柄数 | 75 |
IBUYは2016年に設定されたETFで、5年以上の運用実績は出ています。
経費率は0.65%と少し高めですね。
このETFを発行するAmplify(アンプリファイ)社は、IBUYに投資する投資の理由として、以下の3点を挙げています。
- ① 米国内のオンライン販売は、過去20年間(1999〜2020)で年平均成長率20%以上を出し続けている
- ② 世界でのオンライン購入者の成長率は2023年まで25%の予測
- ③ 世界中のオンライン小売業者を網羅しているので、様々な国・時価総額・業界で分散できる
IBUYでは、ポートフォリオのカテゴリーを3つに独自に分類しているのが特徴です。
・Marketlace(マーケットプレイス型)
・Travel(旅行業)
オンラインに特化したETFと言いつつも、従来型の小売業が50%以上を占めています。
Amazonなどの巨大企業ではなく、既存の店舗販売とオンラインの組み合わせで成功している企業が増えてきているというのは意外で面白いですね。
Amplify ETFってどんな運用会社?
ところで、この聞き馴染みのないAmplify(アンプリファイ社)という運用会社はどんな会社なのでしょうか?
本社 | アメリカ・イリノイ州・ウィートン |
創業 | 2016年2月 |
創業者兼CEO | クリスチャン・マグーン |
従業員数 | 9名 |
総運用資産 | $3.26 Billion (約4,420億円) |
創業者のマグーン氏はETFのエキスパートとして知られており、これまでのキャリアで70銘柄以上のETFを発行してきたスペシャリスト。
Amplify社では、これまでに15のETFを発行しており、独自のテーマに特化したユニークなコンセプトで他社とは一線を画するスタイルを築き上げているのが特徴です。
以前、Amplify社の新ETF「MVPS」について紹介した記事も書いているので、以下の記事も参考にしてみてください。
【テーマ型ETF】オールスター株を集めたMVPSってどんなETF?
「MVPSというETFがあるらしい。どうやら米国のグロース株を集めたオールスターETFと聞いて興味を持ったけど、英語の情報ばかりで日本では買うのも難しそう。もっと詳しい情報を知りたいな。」そんな疑問を持った方への記事です。誰もが知っているような人気のグロース株にアグレッシブに投資をする新テーマ型ETFを早速解説します!
IBUYのパフォーマンスと構成銘柄を紹介
続いて、気になるIBUYのパフォーマンスですが、なんと1年で85%成長、5年で見ても40%近い成績を残しています。
IBUY | 1ヶ月 | 3ヶ月 | 1年 | 3年 | 5年 |
リターン | 8.38% | 4.44% | 85.55% | 36.70% | 39.98% |
参考までに、IBUY(青)と過去5年間のS&P 500(水色)指数と比較してみると、とんでもない伸びというのが明確に分かりますね。
2020年のコロナショックを底に、はるか高く舞い上がり始め最大400%を超える上昇を見せました。
ETF情報を提供する「ETF Database」というサイトによると、過去5年間のリターンが最も高いETFランキングで18位にランクしており、数多く存在するETFの中でも高いパフォーマンスを出していることが分かります。
コロナ渦で外に出れず、ECの全体需要が一気に拡大したという要因がありますが、レバレッジなしでこの爆伸び具合を見てしまうと恐怖すら感じます(笑)
それでは、次にトップ10構成銘柄をチェックしていきましょう。
比率 | 会社名 | シンボル | 保有株数 | 時価総額 |
3.32% | LANDS END INC | LE | 829,307 | $35,179,202 |
3.27% | STAMPS COM INC | STMP | 106,268 | $34,734,758 |
2.66% | CARVANA CO | CVNA | 78,286 | $28,259,680 |
2.48% | CHEWY INC | CHWY | 274,438 | $26,263,716 |
2.45% | JUST EAT TAKEAWAY | TKWY NA | 303,391 | $26,036,646 |
2.42% | DOORDASH INC | DASH | 131,802 | $25,673,711 |
2.38% | BIGCOMMERCE HLDGS INC | BIGC | 399,254 | $25,204,905 |
2.31% | THREDUP INC | TDUP | 1,023,261 | $24,507,100 |
2.23% | REVOLVE GROUP INC | RVLV | 393,752 | $23,660,557 |
2.14% | EBAY INC. | EBAY | 306,427 | $22,681,726 |
IBUYに組み入れる銘柄のルールは以下の通りで、リバランスは半年に1度行われます。
- 売上の70%以上がオンライン上から出ている企業
- or 最低10兆円規模のオンライン売上高を持つ企業
- 全てのカテゴリーの比重を均等に投資
トップ10には、誰もが知るブランドが入っておらず、意外に感じる方も多いかもしれませんね。
僕自身もAmazonやAlibabaなどが入ってくるかなと思っていましたが、結構衝撃でした。
もちろんトップ10以下にはこれらの企業含め、Shopify、Etsy、Airbnbなども組み込まれており、日本からは楽天やZOZOなんかも入っています。
トップ10どんな企業?
自分の知識不足か、馴染みのない企業がたくさん入っていたので、どんな会社なのか簡単に調べてみました。
LANDS END INC
Lands’ End(ランズエンド)は、1963年創業のアメリカ最大手カジュアルウェア通販会社。
販売のほとんどはカタログやECが中心だが、アメリカ中西部では直営店も展開、2002年にシアーズに買収され、日本でもオンライン中心に展開中。
2020年売上、$1.43 billion(約1,400億円)、ECの売上は8.6%成長。
STAMPS COM INC
Stamps.com(スタンプドットコム)は、1996年創業のインターネットベースの郵送、配送サービスを展開するアメリカの企業。
切手の代わりに郵便料金スタンプを郵便物に直接プリント、そのままポストに投函でき、発送業務の効率化をすることで急成長しました。
2020年売上、$757.98 million(約830億円)、前年比32.55%成長。
CARVANA CO
Carvana(カルバナ)は、2012年にアリゾナ州で創業されたオンライン中古車販売業者。
単にオンライン上で中古車が検索、購入できるだけでなく、中古車の自動販売機を設置し、新たな車の購入体験で話題になっているユニークな企業です。
2020年売上、$5.59 billion(約6,125億円)、計24万台を販売。
CHEWY INC
Chewy(チューイー)は、2011年にフロリダ州で創業されたペットフードやペット用品を販売するオンライン小売業者。
2017年にペットスマート社に買収され、2019年にIPOが完了、コロナ渦で売上が急成長しました。
ちなみに、Chewyの創業者兼CEOのライアン・コーヘン氏は、あのGameStop社の会長でもあります。
2020年売上、$7.15 billion(約7,835億円)、前年比47%成長で顧客基盤は43%増。
JUST EAT TAKEAWAY
Just Eat Takeaway.comは、オランダ発のフードデリバリーサービス。
ヨーロッパを中心に各国で類似サービスを買収することで成長を遂げ、2020年にはアメリカの同業GrubHubを買収すること発表したことでも話題になった企業です。
2020年売上、2.1 billionポンド(約3,200億円)、前年比61%成長で6000万人のアクティブユーザー。
DOORDASH INC
DoorDash(ドアダッシュ)は、2013年にカリフォルニア州で設立されたフードデリバリーサービス。
スタンフォード大学の学生により創業され、2020年にIPOを果たし、直近では日本マーケットへの進出もしたことで注目を集めています。
2020年売上、$2.89 billion(約3,167億円)、前年比267%成長!
BIGCOMMERCE HLDGS INC
BigCommerce(ビッグコマース)は、テキサス州に本社を置くEコマースのプラットフォームを提供するSaaS企業。
オンラインストアを出したい販売者向けに、クラウドベースのプラットフォームを提供するShopifyに次ぐ規模へと急成長をしています。
2020年売上、$152.37 million(約167億円)、前年比35.92%成長。企業向けアカウントのサブスクが51%増と好調。
THREDUP INC
thredUp(スレダップ)は、主に女性向けの中古・古着をリサイクル販売するアメリカ発のリセールマーケットプレイス。
アパレル業界の廃棄と言う問題に着目し、ムダを減らすために立ち上げられたサービスで、クローゼットに眠る洋服を売りたい、安くて良いものを買いたいという人たちをマッチさせるESGを重視する企業。
2020年売上、$186.02 million(約203億円)、前年比13.55%成長。
REVOLVE GROUP INC
Revolve(リボルブ)は、ミレ二アルやZ世代向けのアパレルなどをオンライン販売する小売業者。
洋服、ドレス、コスメや小物など、新進気鋭のデザイナーやブランドを集め、Instagramでインフルエンサーを活用し、若い世代にうまくアプローチし支持されています。
2020年売上、$580.65 million(約636億円)、前年比マイナス3.39%
EBAY INC
ebay(イーベイ)は、カリフォルニア州に本社を置くEC企業で、ネットオークションの利用者では世界最多の利用を誇る会社。
1995年創業で、ドットコムバブル期に成功した企業のため知っている方も多いはず。
ネットオークションがメイン事業で、売り手からの手数料が収益の中心。
2020年売上、$10.26 billion(約1兆1,200億円)、前年比19.88%でアプリが5,000万回ダウンロードされた。
IBUYの購入方法とは?
IBUYのETFの購入方法ですが、日本の大手3証券(SBI・楽天・マネックス)で銘柄検索をしましたが、いずれも該当しませんでした。
証券会社 | 楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 | IG証券 | Firstrade証券 |
IBUY | × | × | × | ○ | ○ |
日本語で利用できる証券会社であれば、外資系のIG証券に取り扱いがありました。
CFD口座ではありますが、日本のメジャー証券ではなかなか買えない株やETFの取り扱いも豊富です。
IBUYを購入したいという方は以下のリンクより、口座開設を検討してみてください。
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また、IBUYに現物で投資したいという方には、Firstradeでの口座開設をおすすめします。
Firstradeのおすすめポイント
- アメリカ上場の株・ETFに制限なくアクセス可能
- 取引手数料無料
- 口座維持手数料なし
Firstradeであれば、アメリカに上場する株・ETFは全て取り扱いがありますし、なんと言っても取引手数料を無料に抑えられるというすばらしい利点があります。
詳しい口座開設方法や使い方などは、以下の別記事で分かりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
Firstradeの口座開設方法とは?【米国株が手数料無料!】
海外に移住すると、日本の証券口座は閉鎖されてしまいますよね。それでも、将来に向けた資産運用として、米国株に投資したい人は当然多いはず。今回は、そんな方に向け海外居住者でも利用できるFirstradeがどんな会社なのか、メリットとデメリットも含め、ユーザーである僕が口座開設の方法を解説していきます。
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「Firstradeの口座開設をしようと思っている。ただ、英語での表示しかないので操作が不安…。誰か使い方を教えて欲しい。」今回はそんな疑問を持つ方向けの記事です。Firstradeを使い始めて1年以上の筆者が、これから口座開設をしたい、すでに口座を持っているけどまだ使い始めていない方へ基本操作を解説します。
さいごに
ということで、今回はEコマースに特化したAmplify社のETF、IBUYついて紹介してきました。
Amplifyは、他社とは違った角度で銘柄を評価しており、その結果ポートフォリオの9割近くが他のETFには入っていない銘柄というかなり尖った商品を出しています。
2020年はコロナ渦の需要拡大が追い風になった要因はあるものの、IBUYは5年間で設定来300%を超える驚異的なパフォーマンスを出しており、確かな目利き力は感じますね。
インターネットでモノを買うという購買行動が完全に定着した時代に、最も恩恵を受けるETFの1つになるのではないでしょうか。
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