【不安な時こそ全米マーケットETF】iSharesのITOTとは?
ITOTについて知りたい人「全米マーケットに投資するETFといえばVTIだけど、ITOTというETFもあるらしい。VTIとの違いは何?どこの証券会社で買えるの?」
こんにちは、旅リーマンのZuminです。
そんなITOTについて疑問を持つ方向けの記事です。
全米マーケットに投資できるETFといえば、バンガード社のVTIを思い浮かべる人が多いはず。
【米国市場にまるっと投資!】米国ETFのVTIとは?
「VTIというアメリカの株式市場全体に投資できるETFを知った。どんなETFで、どんな人におすすめのETFなの?」そんな疑問を持つ方向けの記事です。ネットを見ていると、ついパフォーマンスのいいテック系のグロース株や中小型株に目が行きがちですが、多くの投資家が長期資産として持つVTIの基本情報について解説していきます。
実は、ITOTもVTIと同じようなパフォーマンスを期待できるETFで、かつ1株あたりの株価を下げつつ投資ができるのです。
ということで、今回は投資の選択肢を増やすためのオプションとして、ITOTというETFについてVTIと比較をしながら紹介していきます。
日本人でも口座開設可能な海外証券会社なら
もくじ
- 全米マーケットETF、ITOTとは?
- ITOTとVTIを比較してみよう!
- ITOTの購入方法とは?
全米マーケットETF、ITOTとは?
ITOTは全米マーケットを対象に投資するインデックスETFで、正式名称は iShares Core S&P Total U.S. Stock Market ETF となります。
純資産総額 | $42.41 Billion(約4.8兆円) |
取引所 | NYSE Arca |
設定日 | 2004年1月20日 |
インデックス | S&P Total Market Index |
経費率 | 0.03% |
配当利回り | 1.20% |
保有銘柄数 | 3,699 |
ITOTは、ブラック・ロック社のiSharesブランドから発行されており、経費率はVTIと同じ0.03%という低コストなので、安心して長期投資ができるETFとなっています。
ITOTの運用規模は4兆円ほどで、VTIほどの規模(約150兆円)ではありませんが、運用会社の信用性と歴史を考えれば、そこまで大きなリスクにはならないかと思います。
4,000社近くで構成されるVTIのCRSP U.S. Total Market Indexに対し、ITOTはS&P Total Market Indexと指数が違うことから200〜300社ほど構成銘柄が少ないという特徴があります。
ITOTのトップ10構成銘柄は?
それでは、ITOTのトップ10構成銘柄をチェックしていきましょう。
比率 | 会社名 | シンボル | 保有株数 | 市場価格 |
4.90% | Apple Inc. | AAPL | 14,631,627 | $2,070,521,536.77 |
4.85% | Microsoft Corp. | MSFT | 6,998,666 | $2,049,769,298.08 |
3.12% | Amazon.com Inc. | AMZN | 405,986 | $1,318,370,517.38 |
1.81% | Alphabet Inc. Class A | GOOGL | 280,202 | $764,665,653.96 |
1.70% | Facebook Inc. Class A | FB | 2,221,631 | $719,297,468.87 |
1.70% | Alphabet Inc. Class C | GOOG | 262,658 | $718,175,263.08 |
1.44% | Tesla Inc. | TSLA | 756,055 | $609,168,634.60 |
1.14% | NVIDIA Corp. | NVDA | 2,321,192 | $479,813,598.32 |
1.13% | Berkshire Hathaway Inc. Class B | BRK.B | 1,720,126 | $479,261,506.12 |
1.09% | JPMorgan Chase & Co. | JPM | 2,796,324 | $462,400,136.64 |
全米マーケットに投資しているため、誰もが知っているような大企業ばかりですね。
ITOTとVTIを比較してみよう!
よくVTIと比較されるITOTですが、実際に中身を比較してみましょう。
- リアルタイムチャート
- パフォーマンス
- 構成銘柄の重複率
リアルタイムチャート
どちらも同じようなチャートを形成していますね。
ただ、1株あたりの株価はITOTがVTIの半分以下で、同じ資金でも保有できる株数が倍近く変わってくるので、ITOTの方が少額積立投資に向きそうですね。
さらに分かりやすく比較するために、2004年からITOT(青)、VTI(水色)で比較してみましょう。
水色のVTIのリターンが12%ほど上回っていますが、チャートの動きとしては似たような動きをしていることが分かりますね。
パフォーマンス
年単位で比較してみると、VTIが多少の差で上回っていることが多いですが、ほとんど同じリターンを出してきていますね。
それでも、むしろ設定来ならITOTの方が高かったりします。
トータルリターン | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定来 |
ITOT | 32.08% | 15.94% | 16.80% | 16.55% | 10.04% |
VTI | 32.04% | 16.04% | 16.88% | 16.61% | 8.69% |
1日の平均取引ボリュームも比較しておきましょう。
総運用資産 | 1日の平均取引量(株数ベース) | ドルベース | |
ITOT | $42.41 Billion(約4.8兆円) | 1,680,937 | $142.77M(約163億円) |
VTI | $1.3 Trillion(約148兆円) | 3,427,340 | $770.77M(約880億円) |
VTIと比較して、ITOTの運用資産は1/30程度になりますが、取引ボリュームではVTIの半分以下となります。
とはいえ、ITOTもサイズは大きいETFですし、長期保有が前提なので、流動性に関してはそこまで大きな問題にはならなそうですね。
構成銘柄の重複率
最後にITOTとVTIの構成銘柄の重複率を見ていきます。
ITOTの方が200〜300銘柄ほど組み入れが少ないのですが、97%がVTIと重複しています。
セクターごとの比率をチェックしてみると、バランスの違いは誤差の範囲という感じですね。
トップ10銘柄の比率のバランスもほとんど変わりませんね。
ということで、ITOTとVTIはほとんど重複しているETFということがお分かりいただけたかと思います。
あえて違いを挙げるのであれば、以下の3点に集約されます。
- ITOTの方が組入銘柄が少ない
- ITOTの方がVTIに約3年遅れて設定
- 運用資産、取引ボリューム、1株あたりの株価
ITOTの購入方法とは?
ITOTの購入方法ですが、日本の3大メジャー証券で検索しましたが、取り扱いがありませんでした。
証券会社 | 楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 | IG証券 | Firstrade証券 |
ITOT | × | × | × | ○ | ○ |
日本語で利用できる証券会社であれば、外資系のIG証券に取り扱いがありました。
CFD口座となりますが、ITOTを取引したいという方は口座開設を検討してみてください。
[PR] >> IG証券はこちら
また、ITOTを現物で長期投資したいという方には、日本人でも口座開設可能なアメリカのネット証券のFirstradeをおすすめします。
Firstradeのおすすめポイント
- アメリカ上場の株・ETFに制限なく投資可能
- 取引手数料無料
- 口座維持手数料なし
Firstradeであれば、ITOTはもちろん、米国に上場する株式のほぼすべてを手数料無料で投資できるため、投資の幅が広がりますよ。
このブログでも、口座開設から機能・入金方法まで詳しく解説しているので、参考にしてみてくださいね!
Firstradeの口座開設方法とは?【米国株が手数料無料!】
海外に移住すると、日本の証券口座は閉鎖されてしまいますよね。それでも、将来に向けた資産運用として、米国株に投資したい人は当然多いはず。今回は、そんな方に向け海外居住者でも利用できるFirstradeがどんな会社なのか、メリットとデメリットも含め、ユーザーである僕が口座開設の方法を解説していきます。
さいごに
ITOTはVTIとほぼ同じ銘柄で構成されているため、ほとんど遜色ないパフォーマンスが出ているということが分かりました。
かつ、1株あたりの株価はVTIの2分の1以下になっているので、取得単価を下げつつ、株数を増やしながら全米マーケットに投資したい方には良いオプションだと思います。
インデックスETFでの投資は長期戦です。
コストを下げつつ、地道に老後資金を積み立てをしたいという方はITOTを検討してみてはいかがでしょうか?
日本人でも口座開設可能な海外証券会社なら
人気記事【米国市場にまるっと投資!】米国ETFのVTIとは?