【米国天然ガスETF】UNG、UNL、GAZを徹底比較!
天然ガスETFで迷っている人「アメリカの天然ガスETFの投資に興味がある。だけど、どんな天然ガスETFがあって、どれがおすすめなの?買い方も含めてまとめて比較したいな。」
こんにちは、旅リーマンのZuminです。
そんな疑問を持つ方向けの記事です。
アメリカのインフレが止まらず、インフレヘッジとして原油や天然ガスなどエネルギー関連株に注目が集まっていますね。
とはいえ、天然ガスETFにはどんなものがあるのか、わからないことも多いですよね。
ということで、この記事では米国市場で天然ガスに投資できるETF3つをピックアップしたので、それぞれの特徴や購入方法まで解説していきます。
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もくじ
- 人気の天然ガスETF3選!
- 各天然ガスETFの仕組みと特徴
- 各天然ガスETFの購入方法とは?
人気の天然ガスETF3選!
まずは、人気の天然ガスETF3つを比較してみましょう。
ティッカー | 運用会社 | 純資産総額 | 経費率 | 過去1年のリターン | 設定日 | 1日平均ボリューム(3ヶ月) |
UNG | USCF | 約485億円 | 1.35% | 35.1% | 2007/4/18 | 10,158,969 |
UNL | USCF | $18億円 | 0.90% | 52.2% | 2009/11/18 | 34,142 |
GAZ | Barclays Capital(iPath) | $14億円 | 0.45% | 29.3% | 2017/3/8 | 30,712 |
UNGが設定から最も歴史が長く、純資産総額、取引ボリュームにおいてダントツのトップですが、経費率は1.35%と一番コストが高いです。
UNLは過去1年のリターンで52%を記録し、3つの中でダントツのパフォーマンス。
GAZは、経費率が0.45%と3つのETFの中で一番低いという特徴があります。
UNG
UNGは、コモディティ関連ETFに強いUSCF社によって運用される老舗の天然ガスETF。
正式名称は United States Natural Gas Fund, LP で、日々の天然ガスの価格変動をパーセンテージでトラッキングすることを目指して運用されています。
ベンチマークは、NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)で取引される天然ガスの先物契約をベースに価格が計算されています。
UNG | 1ヶ月 | 3ヶ月 | 1年 | 5年 | 10年 | 設定来 |
パフォーマンス | -17.18% | -38.05% | 35.76% | -19.68% | -19.05% | -28.10% |
パフォーマンスで見ると、1年で35%のリターンを叩き出した以外は、どの年も大きなマイナスとなっています。
UNL
UNLも上記のUNG同様に、USCF社によって運用される老舗の天然ガスETFとなります。
正式名称は United States 12 Month Natural Gas Fund, LP で、日々の天然ガスの価格変動をパーセンテージでトラッキングすることを目指して運用されています。
UNGとの違いは、12ヶ月分の天然ガス先物契約をベンチマークにし、翌月の先物価格が価格が計算されるという点にあります。
UNL | 1ヶ月 | 3ヶ月 | 1年 | 5年 | 10年 | 設定来 |
パフォーマンス | -11.27% | -19.22% | 54.42% | 0.05% | -5.72% | -11.28% |
1年で54%の圧倒的なパフォーマンスを記録しており、5年の長期でもわずかにプラスとなっています。
GAZ
GAZは、Barclays社のiPathブランドによって運用される天然ガスETN。
正式名称は、iPath Series B Bloomberg Natural Gas Subindex Total Return ETN で、上記2つのETFとはちょっと毛色の違うインデックスによる運用がなされています。
ベンチマークの Bloomberg Natural Gas Subindex Total Return は天然ガスの先物価格の指標を反映しています。
GAZ | 1ヶ月 | 3ヶ月 | 1年 | 3年 | 設定来 |
パフォーマンス | -19.31% | -39.93% | 27.49% | -22.79% | -22.79% |
3つのETFの中で一番設定から日が浅く、3年間のデータとなりますが、2021年は27%のプラスで、それ以外はマイナスとなっています。
各天然ガスETFの仕組みと特徴
それでは、それぞれ異なる運用方法の3つの天然ガスETFの運用の仕組みを簡単に理解していきましょう。
UNG
UNGは、NYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)で取引される天然ガスの先物契約に投資。
対象となる先物は、アメリカ・ルイジアナ州にあるヘンリーハブの天然ガス。
翌月に満期となる先物契約のみに投資をするため、満期時に契約の予想スポット価格よりも高くなるというリスクがあります。
そのため、短期トレーダーや一時的なインフレヘッジとして活用されることが多いETFとなります。
実際に、構成銘柄を見てみると2022年3月満期の天然ガス先物契約のみで、残りは担保となる現金や国債が中心となっていることが分かりますね。
銘柄 | 資産タイプ | 保有数 | 時価総額 |
NATURAL GAS FUTR Mar22 | 先物契約 | 10,215 | $412,277,400 |
MORGAN STANLEY LIQ GOVT INST 8302 | MMF、国債 | 158,800,000 | $158,800,000 |
US DOLLARS | 現金 | 131,804,317 | $131,804,317.84 |
RBC US GOVTT 1 1465 | MMF | 76,540,000 | $76,540,000 |
BNY CASH RESERVE | 現金準備金 | 34,904,168 | $34,904,168.59 |
GOLDMAN FS GOVT INST 465 | MMF、国債 | 3,103,000 | $3,103,000 |
UNL
UNLは、UNG同様にアメリカ・ルイジアナ州にあるヘンリーハブの先物契約へ12ヶ月分投資。
こうすることで、満期時に契約の予想スポット価格よりも高くなるというリスクを分散することができます。
中長期でインフレヘッジとして、天然ガスに投資したいという人向けのETFといえるでしょう。
構成銘柄をチェックしてみるとUNGとほぼ同じですが、12ヶ月分の先物契約がしっかり組み入れられていることが分かりますね。
銘柄 | 資産タイプ | 保有数 | 時価総額 |
NATURAL GAS FUTR Jan23 | 先物契約 | 49 | $2,209,900 |
NATURAL GAS FUTR Dec22 | 先物契約 | 49 | $2,163,350 |
NATURAL GAS FUTR Feb23 | 先物契約 | 48 | $2,098,080 |
NATURAL GAS FUTR Nov22 | 先物契約 | 49 | $2,081,030 |
NATURAL GAS FUTR Oct22 | 先物契約 | 49 | $2,037,420 |
NATURAL GAS FUTR Aug22 | 先物契約 | 49 | $2,035,460 |
NATURAL GAS FUTR Jul22 | 先物契約 | 49 | $2,030,560 |
NATURAL GAS FUTR Sep22 | 先物契約 | 48 | $1,984,800 |
NATURAL GAS FUTR Jun22 | 先物契約 | 48 | $1,963,200 |
NATURAL GAS FUTR May22 | 先物契約 | 48 | $1,941,120 |
NATURAL GAS FUTR Mar22 | 先物契約 | 48 | $1,937,280 |
NATURAL GAS FUTR Apr22 | 先物契約 | 48 | $1,925,280 |
RBC US GOVTT 1 1465 | MMF | 15,000,000 | $15,000,000 |
GOLDMAN FS GOVT INST 465 | MMF、国債 | 5,500,000 | $5,500,000 |
BNY CASH RESERVE | 現金準備金 | 1,066,120 | $1,066,120.85 |
US DOLLARS | 現金 | -187,619 | $-187,619.12 |
GAZ
一方のGAZはETNとして発行されているため、株式のような特性を持つ無担保債券というような商品となります。
こちらも天然ガスの先物価格に連動する形ですが、原資産となる先物契約を持つわけではなく、あくまで先物価格で構成される指数の価格が反映されるのが特徴。
そのため、天然ガスのスポット価格の変化に対応することはありません。
バイアンドホールドというよりも、短期的な投資戦略を持つ投資家向けに設計されているといえます。
各天然ガスETFの購入方法とは?
今回紹介した天然ガスETFの購入方法ですが、国内の3大証券では取り扱いがないようです。
証券会社 | 楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 | IG証券 | Firstrade証券 |
UNG | × | × | × | ○ | ○ |
UNL | × | × | × | × | ○ |
GAZ | × | × | × | ○ | ○ |
ただ、日本語で利用できる証券会社であれば、外資系のIG証券にUNGとGAZの取り扱いがありました。
CFD口座となりますが、なかなか日本のメジャー証券では買えない株やETFの取り扱いも豊富なので、この機会に口座開設を検討してみてください。
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また、天然ガスETFに現物で投資したいという方には、日本人でも口座開設可能な米国ネット証券のFirstradeをおすすめします。
Firstradeのおすすめポイント
- アメリカ上場の株・ETFに制限なく投資可能
- 取引手数料無料
- 口座維持手数料なし
Firstradeであれば、今回紹介したすべての天然ガスETFはもちろん、米国に上場する株式のほぼすべてを手数料無料で投資できるため、投資の幅が広がりますよ。
Firstradeはアメリカのネット証券会社ですが、日本からの口座開設も受け付けており、アプリの使い勝手もいいので僕もメインとして利用しています。
以下の別記事で、詳しい口座開設方法や使い方など解説していますので、参考にどうぞ。
Firstradeの口座開設方法とは?【米国株が手数料無料!】
海外に移住すると、日本の証券口座は閉鎖されてしまいますよね。それでも、将来に向けた資産運用として、米国株に投資したい人は当然多いはず。今回は、そんな方に向け海外居住者でも利用できるFirstradeがどんな会社なのか、メリットとデメリットも含め、ユーザーである僕が口座開設の方法を解説していきます。
Firstrade口座への入金方法【ACH送金の登録方法を解説】
「Firstradeの証券口座が開設できた。早速取引を始めたいけど、小難しい英語だらけで、入金方法がよく分からない。」そんな悩みを持つ方向けの記事です。Firstradeでの入金方法は3種類ありますが、結論、手数料無料で送金できるACH送金がオススメ。実際の登録画面の画像を使ってステップごとに丁寧に解説していきます。
さいごに
個人的にずっと気になっていつつも、なかなか手が出なかった天然ガス銘柄。
さらに、これだけ同じテーマでETFがあると迷ってしまいますよね。
基本的にこういった類のETFは、短期で投機的に利用されることが多いはずなので、目的に合わせて選ぶのが良さそうですね。
- UNG:流動性重視
- UNL:パフォーマンス重視
- GAZ:運用コスト重視
コモディティへの投資はなかなか難しい印象がありますが、インフレヘッジとして天然ガスETFを活用しつつ、難しい相場を乗り越えていきたいですね。
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