【悲報】Firstradeがフィリピン在住者の口座を閉鎖へ

INVESTMENT STOCKS

こんにちは、旅リーマンのZuminです。

先日、長らく愛用していた米国株の証券口座Firstradeより、突然以下のメールが送られてきました。

残念ながら、Firstradeのクリアリングハウス(清算機関)であるApex Clearing Corp.のポリシー変更により、当社はお客様の居住する国へのアカウントに対しサービスを提供できなくなります。

朝起きてこのメールを見た瞬間、絶望の淵に立たされた気分で、預けた資金がどうなるのかという不安と重なりショックで1日身が入りませんでした。

ということで、この記事では一体フィリピン在住のFirstrade口座保持者に何が起きたのか?

実際の体験談を含め、この問題にどう対処すべきかなどを同じ不安を抱える人向けに解説していきます。

住んでいる国によっては、今後このようなケースが起こる可能性もあるので、参考になれば幸いです。

もくじ

  • Firstradeがフィリピン在住者の口座を閉鎖
  • 一体何が起こったのか?
  • 海外在住者のための口座リスクマネジメント

Firstradeがフィリピン在住者の口座を閉鎖

Firstradeがフィリピン在住者の口座を閉鎖

2021年7月13日、朝起きてFirstradeより [重要なお知らせ] としてメールが入っていたのでチェックをしました。

内容は、以下の通りです。

残念ながら、Firstradeのクリアリングハウス(清算機関)であるApex Clearing Corp.のポリシー変更により、当社はお客様の居住する国へのアカウントに対しサービスを提供できなくなります。

Apex社のポリシー変更は、米国財務省のFinCENアドバイザリーレポート、OFAC制裁リスト、FATFが特定したAML/CFTで欠陥のある管轄区域のガイドラインに従って行われます。Apex Clearing Corp.は、この要件を満たすためにポリシーを更新する必要があります。

この新ポリシーは2021/8/16に有効となります。したがって、お客様のアカウントを別の証券会社に移管するか、株式を全て売却して資金を全て引き出していただくようお願いします。新しい取引はすでに停止されており、期限を過ぎますとアカウントは制限され、取引は電話での手動のみ行うことができ、該当の取引手数料がかかります。そのまま放置された場合は、毎月50ドルの口座維持手数料がかかってきます。

柔らかく翻訳してますが、なんともエグい文面。

例えるなら、昨日まで仲良かった彼女にいきなりフラれ、「さっさと荷物まとめて出て行ってちょーだい!出て行かないなら毎月お金払ってね。」と三下り半を突きつけられたような、そんな気分でしょうか。笑

冗談はさておき、Firstradeはアプリも見やすく、使い方にも慣れ、気に入っていただけにショックは大きいです。

あらゆるリスクヘッジはしていたものの、まさか、自分の住んでいる国が理由で突然口座を閉じなければいけないというのは想定外でした。

一体何が起こったのか?

一体何が起こったのか?

Firstradeからのメールを受け取ってすぐは、不安で何事にも手が付かなかったのですが、まずは事実確認。

そして解決策を練らねばということで、まずはネットで情報をかき集めました。

メールを読み直し、出てきたキーワードを一通り検索。

今回のアカウント強制閉鎖のポイントは、2段階ということが分かりました。

  • ① カントリーリスク
  • ② 清算機関

① カントリーリスク

フィリピンに関する情報は、FATFのサイトで見つけることができました。

どうやら、2021年6月よりJurisdictions with strategic deficiencies(戦略的欠陥のある管轄区域)としてフィリピンの監視を強めるよう指示が出たようです。

簡単に言えば、マネーロンダリングやテロ組織への資金提供に対抗する体制やシステムが弱いので「グレーリスト」に入れられてしまったということ。

これによりフィリピンを含む、21ヵ国が新たにリストに追加されたようです。

アルバニア・バルバドス・ボツワナ・ブルキナファソ・カンボジア・ケイマン諸島・ハイチ・ジャマイカ・マルタ・モーリシャス・モロッコ・ミャンマー・ニカラグア・パキスタン・パナマ・フィリピン・セネガル・南スーダン・シリア・ウガンダ・イエメン・ジンバブエ

テロやマネロンとは縁もゆかりもないフィリピンで働く普通の日本人サラリーマンが、こんなことに巻き込まれ口座閉鎖を強制されるとは。。。

国単位でなく個人で判断して欲しいものですが、いずれにせよどうにもならない問題。

どの国を拠点に持つかという重要性・リスクを肌で感じましたね。

② 清算機関

ということで、上記の取り決めを元にFirstradeの清算機関となる会社が、グレーリストの国に住む投資家を対象に排除を始めたというのが背景のようです。

清算機関とは?:投資家が株式や商品先物を売買して生じた損益のやりとりなど、取引決済が当事者間で不可能になった場合の保証業務を担う機関。

このApex Clearing社は、Firstrade以外にも最近SPAC上場したSoFi、WeBullなど新興の証券会社が多く利用しているようです。

一応リスクヘッジのために開設だけしていたtastyworksからも3日後に口座閉鎖しますというメールが来ました。

なので、Apex Clearingを使っている証券会社 × 制裁リストに加えられた国の居住者の場合、全滅だと思います。

以下、英語の記事ですが、どの証券会社がどの清算会社を利用しているのかというリストがあったので、気になる方は見ておいた方が良さそうです。

海外在住者のための口座リスクマネジメント

海外在住者のための口座リスクマネジメント

では、口座閉鎖の際にどうするべきか?また、このようなリスクに備え何を準備しておくべきかまとめておきます。

  • 移管・資金引き出し
  • 証券口座の分散
  • 居住国から引っ越す

移管・資金引き出し

まず口座閉鎖された際に考えておきたいのは、他の証券口座への移管です。

アメリカの証券口座には以下のような「Transfer」という仕組みがあるので、株やETFを売らずにそのまま別の証券口座へ移すことができます。

  • ACAT:米国のブローカー同士でのポジション移管システム
ACAT(自動顧客口座送金/移管サービス):米国のブローカー同士でのポジション移管システム。受け入れ先のポジション移管よりリクエストを出すと、自動的に他社ブローカーからポジションと現金の移管が行われる。

※ 通常、この作業は申請から4〜8営業日ほどでできるとのことですが、ここでも注意点があります。

ACHという送金方法で資金を送金している場合、60日間の資金ロック期間があり、最新の送金から60日以内の資金で購入した株 or 資金がアカウント内にあると移管を拒否されます。

>> 参照:Firstrade口座への入金方法【ACH送金の登録方法を解説】

僕も実際に移管手続きを進めたのですが、ACH送金が1ヶ月前に行われていたため、ロック期間を待たなければならず、まだ移管は完了していません。(Firstradeへ閉鎖期間を2日ずらしてもらうよう了承済み。)

移管がどうも間に合いそうにないという場合は、残念ですが全て保有株を売り、現金化して一旦銀行口座へ避難させるということになってしまいます。

証券口座の分散

海外で口座を開設する際には、バックアップとして2社以上の証券口座を持っておくのが良さそうです。

それもただ、同じ国の証券口座を開けるだけではなく、できればアメリカとイギリスのような形で2社以上に分けて持っておくと、国のリスク分散としても役立ちます。

僕の場合は、アメリカのFirstrade、イギリス版のInteractiveBrokersという形で分けていたので、今のところは何とかなると考えています。

というのも、僕がFirstradeの口座を開設する前の、2013年に一度日本人を含む特定戸籍者の新規口座開設が停止されたという記事を読んだことがあったため。(※現在では、再び日本人でも口座開設可能となっています。)

>> 参照:Firstradeが2013年11月1日から日本人を含む特定国籍者の新規口座開設を停止

そのため、以前に書いた別記事でも、証券会社のリスク分散に関しては明記しています。

居住国から引っ越す

これは簡単にできる話ではありませんが、リスク高と認定された国から出ていくというのも最悪の手段として考えておくべきでしょう。

現地で働いている、家族が現地にいる、もしくはリタイアで移住してきたなど。

・現地で働いている
・家族が現地にいる
・リタイアで移住してきた

様々な理由があると思いますが、リタイアで移住してきて、投資の配当で暮らしているのに証券口座自体を閉じられてしまえば生活自体が危ぶまれますよね。

ただ、今回の口座閉鎖措置は居住国自体の問題なので、自分にはどうにもできない部分です。

その国に住んでいるというだけで、他の証券会社でも受け入れを止められてしまえば、投資自体できないということになりかねません。

僕の場合はフィリピンで働いており、パートナーも現地人ですが、身軽な状態ではあるのでそもそも国を出ることを検討しています。

まとめ

ということで、フィリピン在住の僕に起こったFirstrade口座閉鎖というショッキングな事件から、その後の対応、リスク分散の重要性をお伝えしました。

今のところ、グレーリストに加えられた21ヵ国に居住する方以外は特に影響がないと思われます。

ただし、これまでの歴史を辿ると清算機関のポリシー変更次第で、このような対応を突然されるリスクもあります。

これから海外移住して株式投資の利益で生活することを考えている方は、特に以下のリスクヘッジを戦略的に立てておいた方が良さそうです。

  • 証券口座の分散(1つの金融機関に資産をまとめない)
  • 移住先のカントリーリスクの調査

ちなみに、今のところフィリピン在住でも口座開設できるのは、以下の証券会社となります。

それぞれ最低入金がありますが、独自の清算会社を持ち、老舗としての信用性もあるので現段階ではベストの選択だと思います。

ただし、今後の閉鎖対応・新規受付停止がないとは限らず、僕もかなりトラウマになっているというのが本音です。

安全に投資の継続考えている方は、金融先進国を拠点にするということを念頭に置いておいた方がいいのかもしれません。

この記事が皆さんの参考になれば幸いです。

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