【配当利回り11%】超高配当で話題のQYLDってどんなETF?

QYLDについて知りたい人「高配当のQYLDというETFが注目されているみたいだけど、どんなETFなの?そもそもカバード・コールって何?」
こんにちは、旅リーマンのZuminです。
最近、日本でも配当利回り12%を誇るETFとしてQYLDが話題になっていますね。
ただ、このETFは変わった戦略で運用されていて、ちょっとクセ者。
ということで、この記事では超高配当ETFとして、巷で話題のQYLDについてわかりやすく解説していきます。
もくじ
- QYLDってどんなETF?
- QYLDの構成銘柄とパフォーマンス
- QYLDの購入方法とは?
QYLDってどんなETF?

QYLDは、正式名称 Global X NASDAQ 100 Covered Call ETF で、グロース株中心のNASDAQ100指数にカバード・コールという戦略を用いて運用されているETFとなります。
純資産総額 | $4.46 Billion(約5,083億円) |
取引所 | Nasdaq |
設定日 | 2013年12月11日 |
インデックス | Cboe Nasdaq-100 BuyWrite V2 Index |
経費率 | 0.60% |
配当利回り | 10.52% |
保有銘柄数 | 103 |
運用会社はグローバルX、尖ったテーマ型ETFを提供することでおなじみの会社です。
【テーマ型ETFで注目!】グローバルXってどんな会社?【米国株投資】
「グローバルXという会社のETFのパフォーマンスが良いらしい。一体どんな会社で、どんなETFを出しているんだろう?日本からも買うことはできるのか知りたいな。」そんな疑問を持つ方に向けた記事です。「インデックス投資だけじゃつまらない、もっと攻めた運用をしたい!」という方必見です!
経費率は0.60%とちょっとお高めですが、何より目を見張るのは11.80%という配当利回り!
米国ETFの中でもトップクラスに高い利回り、かつ毎月配当ということで人気を集めています。
とはいえ、そもそも「カバードコールって何?」という方も多いと思うので、ざっくりとQYLDの仕組みを説明します。
カバード・コールって何?

QYLDに使われているカバード・コールですが、原資産となる株式を保有しつつ、コールオプションを売るという戦略のことを言います。
例えば、

投資家「近々Appleの株を買いたいけど、株価が上がってしまうかも…」
そんな投資家が、あらかじめコールオプションを買っておき、その権利を行使すると、市場でついている株価より安く株を買うことができるということです。
売り手側は、株価の上昇するであろう利益を放棄する代わりに、「オプションプレミアム」と呼ばれる権利の購入代金を受け取ることができます。
オプションの価格は、将来の値上がりや値下がりというリスクに備えて入っておく、いわば保険料のようなもので、原資産の価格やボラティリティ、満期までの期間で変動します。
つまり、株価の上昇を犠牲にする代わりに、対価としてオプションプレミアム(権利料)を受け取ることで利益を出す手法ということ。
なので、QYLDは規格外の高配当を受け取れる一方で、キャピタルゲインは望みづらいという特徴を持つETFということになります。
QYLDの構成銘柄とパフォーマンス

QYLDのトップ10構成銘柄は以下の通りです。
比率 | ティッカー | 会社名 | 保有株数 |
11.10% | AAPL | Apple Inc | 3,568,479 |
10.04% | MSFT | Microsoft Corp | 1,622,164 |
7.84% | AMZN | Amazon.com Inc | 109,054 |
4.56% | TSLA | Tesla Inc | 268,102 |
4.04% | GOOG | Alphabet Inc, Class C | 68,834 |
3.81% | FB | Facebook Inc, Class A | 514,687 |
3.80% | GOOGL | Alphabet Inc, Class A | 64,946 |
3.67% | NVDA | Nvidia Corp | 821,901 |
2.17% | PYPL | PayPal Holdings Inc | 384,020 |
1.97% | ADBE | Adobe Inc | 156,462 |
NASDAQ100が対象銘柄のため、誰もが知る銘柄ばかり。
順調に成長しているビッグテック銘柄が多いですが、QYLDではこれらの銘柄から得られるであろう値上がり益を捨てるというになりますね。
QYLDのパフォーマンス
それでは、QYLDのリアルタイムチャートとトータルリターンを見ていきましょう。
コロナショックのダメージがありますが、それ以降の値動きはヨコヨコが続いていますね。
もっとわかりやすくするために、NASDAQ100を代表するETFのQQQ(水色)と比較してみましょう。

伸び伸びと上がっていくQQQを横目にマイナス成長のQYLDですが、見方によってはそこまで値動きがないので(経済危機以外での)株価の安定性はあるとも言えます。
トータルリターンは、1年で20%、設定来では9%とプラスを維持していますが、ほとんどが配当金から出ているということが想像できますね。
QYLD | 1年 | 3年 | 5年 | 設定来 |
トータルリターン | 20.29% | 9.17% | 11.45% | 9.42% |
配当金に振り切って投資できる人には、魅力的なETFなのは間違いないですね。
QYLDの配当金実績
それでは、気になるQYLDの過去の配当金実績をチェックしていきましょう。

ETFの設定日は2013年と古いですが、意外にも配当金を出し始めたのは2018年からとなるため、データは過去3年分となります。
年 | 年間配当金(1株当たり) | 年末時利回り | 対前年比 |
2020 | $2.5449 | 12.16% | 14.57% |
2019 | $2.2212 | 11.54% | 1,190.65% |
2018 | $0.1721 | 1.09% | – |
2020年末時の12%超えは、ヨダレがでそうなぐらい魅力的ですね(笑)
まだまだデータが少ないので将来的なことはわかりませんが、ここまでは毎年増配傾向と言えます。
ちなみに2021年9月現在の配当金履歴は、以下の通りです。
配当金(1株当たり) | 権利落ち日 | 割当日 | 支払日 |
0.1654 – 0.2299 *予想値 | 2021/12/30 | 2021/12/31 | 2022/1/7 |
0.1951 – 0.2229 *予想値 | 2021/11/22 | 2021/11/23 | 2021/12/1 |
0.1769 – 0.2167 *予想値 | 2021/10/18 | 2021/10/19 | 2021/10/26 |
0.1902 | 2021/9/20 | 2021/9/21 | 2021/9/28 |
0.1879 | 2021/8/23 | 2021/8/24 | 2021/8/31 |
0.2230 | 2021/7/19 | 2021/7/20 | 2021/7/27 |
0.1939 | 2021/6/21 | 2021/6/22 | 2021/6/29 |
0.2207 | 2021/5/24 | 2021/5/25 | 2021/6/2 |
0.2283 | 2021/4/19 | 2021/4/20 | 2021/4/27 |
0.2239 | 2021/3/22 | 2021/3/23 | 2021/3/30 |
0.2333 | 2021/2/22 | 2021/2/23 | 2021/3/2 |
0.2288 | 2021/1/19 | 2021/1/20 | 2021/1/27 |
QYLDは配当支払いは毎月で、だいたい毎月第3金曜日に発表があり、最終火曜日をめどに支払いが行われるというスケジュールのようですね。
2021年も9月までに1.93ドル、月平均0.2144ドルの分配がされており、この平均以上が残り3ヶ月で払い出せれば2021年も増配ということになります。
QYLDの購入方法とは?

QYLDは日本の3大メジャー証券、日本から利用できる海外証券、どこでも取り扱いがあるようです。
Firstrade証券 | 楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 | IG証券 | |
QYLD | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
QYLDで得られる配当金を再投資して、複利の力で資産を大きくしたいという方は、日本人でも利用可能なアメリカのネット証券のFirstradeの口座開設をおすすめします。
Firstradeであれば、複利運用に最適なDRIPという配当金の自動再投資という便利なシステムがあり、税引き後の配当を再投資、1株に満たない端株でも買えるのでムダなく資金活用できます。
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さいごに
ということで、今回は超高配当のQYLDというETFを紹介してきました。
資産がある程度貯まっていて、配当金生活を目指しているという人には良い選択肢の1つとなりそうですね。
一方で、まだまだ資産を拡大していきたいというフェーズの人には、キャピタルゲインが望めないため、魅力は半減するETFだと思います。
とはいえ、意外にも暴落体制は強そうなETFではあるので、キャッシュフローを改善したい方はポートフォリオの一部に組み込んでみてもいいかもしれません。
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