【フロンティア市場ETF】次の成長国に投資できるFM ETFとは?
新しい投資先を探している人「米国株が軟調で、中国・インド株もリスクが高い。これらの新興国よりも小さいフロンティア市場に投資できるFMというETFが注目を集めてるらしいけど、どんな構成銘柄で、どこの証券会社で買えるの?」
こんにちは、旅リーマンのZuminです。
この記事は、そんな疑問を持つ方向けです。
2022年はアメリカの利上げの影響があり、米国株が不調でした。
それ以外の新興国市場も中国リスクによって、インドへ注目がシフトした結果かなり割高な状況が続いています。
そんな中、より小さく、これまで日の目を浴びてこなかった次世代の市場「フロンティア市場」に注目が集まっています。
今回は、そんなフロンティア市場にまとめて投資ができるETF、FMについて解説していきます。
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もくじ
- FMってどんなETF?
- FMのパフォーマンスと構成銘柄
- FMの購入方法とは?
FMってどんなETF?
FMはフロンティア市場を代表する国の株に広く投資ができる唯一のETFで、BlackRock社のiSharesブランドから発行されています。
正式名称は iShares MSCI Frontier and Select EM ETF で、ベンチマークの MSCI Frontier and Emerging Markets Select Indexに連動したパフォーマンスを目指して運用されています。
運用資産総額 | $567 Million(約752億円) |
取引所 | NYSE Arca |
設定日 | 2012年9月12日 |
インデックス | MSCI Frontier and Emerging Markets Select Index |
経費率 | 0.79% |
配当利回り | 3.19% |
保有銘柄数 | 175 |
平均取引ボリューム(1日) | 233,615 |
運用額は約750億円程度でETFの規模としては、そこまで大きくなくはないですが、複数のフロンティア市場国を取り扱うETFは唯一無二のため、FMが最大級といえます。
経費率は0.79%と決して安くはありませんが、配当利回りが3%を超えているのは面白いですね。
なかなか手が出しづらいマーケットに、自分で投資をする手間を考えれば悪くない気がします。
フロンティア市場ってそもそも何?
フロンティア市場とは、新興国(中国・台湾・インド・韓国など)よりもさらに小さい市場を表します。
具体的には、以下のような国が挙げられます。
一般的には、新興国としてカテゴライズされ、自国の金融市場が成り立っているものの、まだまだ未熟で流動性が低い市場のことをいいます。
言い換えれば、近い将来の世界をリードするかもしれない候補生だらけなので、伸びしろしかない国々と捉えても過言ではないでしょう。
FMのパフォーマンスと構成銘柄
まずは、FMのリアルタイムチャートから確認していきましょう。
設定来のチャートを見てみると、2022年後半から急激に出来高が増え、資金が流入していることがわかります。
これは、普段中国などの新興国を専門としている機関投資家がリスク回避のため、中国へのエクスポージャーを減らし、ポートフォリオの調整でFMが買われたことが影響しているようです。
それでは、肝心のFMのトータルリターンを見ていきましょう。
FM | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定来 |
トータルリターン | -23.67% | -1.89% | -1.67% | 3.31% | 3.63% |
2022年は株式市場全体が不振だったため、ここ1年はFMも例外なく大きなダメージを受けていますね。
ただ、10年という長期で見ると3%のプラス、設定来でも3%のプラスリターン。
複数の国やセクターがミックスされているため、圧倒的なパフォーマンスは期待しづらいものの、米国や中国以外の新たな投資先として期待せざるを得ませんね。
トップ10構成銘柄
それでは、FMのトップ10構成銘柄を確認していきましょう。
比率 | 会社名 | ティッカー | 国 | 保有株数 |
3.63% | JSC KASPI KZ GLOBAL | KSPI | カザフスタン | 310,198 |
3.56% | COMMERCIAL INTERNATIONAL BANK | COMI | エジプト | 12,255,325 |
2.98% | BANCA TRANSILVAN SA | TLV | ルーマニア | 3,775,417 |
2.66% | VIET NAM DAIRY PRODUCTS | VNM | ベトナム | 4,616,274 |
2.65% | CREDICORP LTD | BAP | ペルー | 113,718 |
2.56% | MASAN GROUP CORP | MSN | ベトナム | 3,723,256 |
2.49% | HOA PHAT GROUP | HPG | ベトナム | 18,196,203 |
2.40% | VINHOMES | VHM | ベトナム | 6,835,088 |
2.38% | USD CASH | USD | – | 13,888,829 |
2.37% | VINGROUP | VIC | ベトナム | 5,972,434 |
トップ5までは、満遍なく色々なフロンティア国に分散されてますが、トータルで見ると「ベトナム勢強し!」という印象が強い構成銘柄ですね。
ただ、社名を見てもピンとこないので、それぞれがどんな会社なのかサクッと紹介していきますね。
Top 10銘柄はどんな会社?
- Kaspi:カザフスタン最大のフィンテック企業で、銀行からEコマースまで一体化されたスーパーアプリを提供
- CIB:エジプト最大級の民間銀行
- Banca Transilvania:ルーマニア最大の銀行
- Vietnam Dairy:ベトナム最大手の乳製品製造会社で「Vinamilk」のブランド名で親しまれている
- Credicorp:ペルー最大の金融サービス業の持株会社で銀行・不動産・貿易など幅広い事業を手掛ける
- Masan:ベトナム最大級の食品・小売を中心としたコングロマリット
- Hoa Phat:ベトナムのみならず東南アジア最大の鉄鋼会社
- Vinhomes:ベトナムの首都ハノイを中心に不動産開発を手掛けるVingroupの子会社
- Vingroup:ベトナム最大のコングロマリットで不動産・小売・自動車製造など58社を傘下に持つ
日本で馴染みのある企業はほぼないですが、カザフスタンのKaspiは生活に必要なインフラをアプリ内に組み込んでいてウォッチしておきたい銘柄の1つと感じました。
また、個人的にはベトナムに住んでいたこともあり、生活の根幹を押さえているVingroupは確実に覚えておいてほしい企業の1つに挙げたいと思います。
ちなみにベトナム銘柄のみに投資したいという方は、VNMというETFもおすすめです。
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セクター別比率
FMのセクターごとの比率を見てみると、金融が38%でダントツ、素材(10.45%)、生活必需品(10.03%)と続きます。
国別ETFでは銀行が中心に組み入れられる傾向が強いため、金融機関に偏るのは仕方ないですね。
この先、フロンティア市場からどんな企業が生まれ、どの国が頭一つ抜けていくのか注視していきましょう。
FMの購入方法とは?
FMの購入方法ですが、大手3証券会社含む以下のすべての証券会社で取り扱いがありました。
証券会社 | 楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 | IG証券 | Firstrade証券 |
FM | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
まだ証券口座をお持ちでない方は、ぜひ以下のリンクから口座開設をして、FMに投資を始めてみてください。
[PR] >> マネックス証券で口座開設をする
[PR] >> 楽天証券で口座開設をする
[PR] >> IG証券で口座開設をする
また、FMを米ドル現物で購入したいという方には、日本人でも口座開設可能なアメリカのネット証券のFirstradeをおすすめします。
Firstradeのおすすめポイント
- アメリカ上場の株・ETFに制限なく投資可能
- 取引手数料無料
- 口座維持手数料なし
FMはもちろん、その他の新興国ETFなど、米国に上場する株やETFは全て取り扱いがあるので、僕も愛用しています。
このブログでは、Firstradeの口座開設方法から使い方まで、画像付きで分かりやすく解説しているので、口座開設を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
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さいごに
ということで、中国・インドの次に来るであろうフロンティア市場に投資ができるETF、FMについて解説してきました。
複数の国やセクターに分散されている分、大きなリターンは期待しづらいです。
一方で、中国などの新興国を含まないため、リスクを避けたい投資家の次の資金の流入先となる可能性が高いとされています。
ベトナムやナイジェリアなど有望なマーケットにまとめて投資ができる唯一のETFなので、フロンティア市場に興味がある方はFMに投資してみてはいかがでしょうか。
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