【金と分配金のハイブリッドETF】GLDXってどんなETF?
金ETFをどうするか悩んでいる人「GLDやGLDMに投資をしているけど、平時で資産が少なくうちはあまり意味がなさそう。金に投資しながら分配金がもらえたらいいのになぁ…」
こんにちは、旅リーマンのZuminです。
そんな悩みを持つ方向けの記事です。
金ETFに投資をしながら、分配金を得られたらいいなと思ったことはありませんか?
インフレ時のヘッジや分散として、現物を持たずとも金に投資できるETFはありますが、平時に持っていても値上がり・インカムがあるわけでもなく、モヤモヤしているという人も多いはず。
今回はそんな金に間接的に投資しつつ、分配金がもらえるというハイブリッドな金ETFが上場したので、早速紹介していこうと思います。
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もくじ
- GLDXってどんなETF?
- GLDXの仕組み
- GLDXの購入方法とは?
GLDXってどんなETF?
GLDXは、正式名称 USCF Gold Strategy Plus Income Fund で、金のコール・オプションの販売や現物を担保に得られる利息収入で、長期的な金価格の連動を目指しつつ、投資家に分配金をもたらすETFとなります。
純資産総額 | $2,480,363.72(約2億8000万円) |
取引所 | NYSE Arca |
設定日 | 2021年11月3日 |
運用スタイル | アクティブ |
経費率 | 0.45% |
配当利回り | 未定 |
保有銘柄数 | 2 |
上場したばかりのETFのため、まだまだ情報が少ないのですが、GLDのように実際の金価格に連動するというものではないため、アクティブに運用されるとのことです。
そのため経費率は0.45%と、GLD(0.40%)やGLDM(0.18%)と比較してもちょっと高めに設定されていますね。
USCFってどんな運用会社?
USCFは United States Commodity Funds の略で、その名の通りコモディティに特化した金融商品を運用する会社。
本社 | アメリカ・カリフォルニア州・ウォールナットクリーク |
創業 | 2005年 |
CEO | ジョン・ラブ |
従業員数 | 50名 |
総運用資産 | $4.9 billion(約5,600億円) |
アメリカ最大の石油ETP(上場取引型金融商品)のUSOを発行・運用している会社として有名です。
石油、天然ガス、金属などのETPが中心でしたが、最近はGLDXをはじめとするETF商品にも力を入れ始めています。
GLDXの仕組み
GLDXは現物と先物の金価格にカバード・コールという手法で、原資産を保有しつつも、コール・オプションを売ることで分配金を投資家に提供するという仕組みになっています。
カバード・コールって何?
例えば、Aさんが金を100ドルの価格で保有しているとします。
ただ、30日以内に105ドル以上には上がらないだろうと予想し、コールオプションを発行。
一方の、Bさんは金の価格が30日以内に105ドルまで上がると考えており、3ドルのオプションプレミアム(権利料)を支払いAさんからコールオプションの権利を購入。
満期日 | Aさん(金価格の値上がりリスクを犠牲に、安定収入) | Bさん(金の価格は青天井で伸びると考えており、安く買いたい) |
金価格が$105以上 | $105で原資産の金をBさんに売る代わりに、$3のプレミアムを受け取る | 金価格が$105以上になったとしても、$105で購入できる |
金価格が$105ちょうど | Bさんが権利を行使を行うか否かにかかわらず、$3のプレミアムを受け取ることができる | Aさんから金を買おうか迷っている(買っても利益は出ない) |
金価格が$105以下 | 原資産をそのまま保有しつつ、$3のプレミアムを受け取ることができる | 市場価格以下の$105でわざわざ買う理由はないので、権利放棄 |
株式ETFではよく使われる手法で、Global X社がNASDAQにカバード・コールで利益を出し、高い利回りを提供するQYLDというETFが有名ですね。
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GLDXの中身は?
それでは、GLDXが保有する金融資産の中身をチェックしてみましょう。
比率 | 銘柄 | 保有数 | 時価総額 |
100.15% | GOLD 100 OZ FUTR DEC21 | 14 | $2,484,020 |
-0.12% | GOLDFUTOPT(CMX)DEC21C1875 | -14 | $-2,870.00 |
2021年12月に満期を迎える金の先物コントラクトとコール・オプションのみということがわかりますね。
つまりGLDXは、先日上場したビットコイン先物ETFのBITOに近い手法で金の価格を再現。
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さらに、QYLDのようなカバード・コールの戦略の組み合わせで分配金を実現するETFと言えるかと思います。
そのため、あくまで金の将来の価格予想的な側面が強いので、実際の需給で決まる金の現物価格とはズレが生じるということは留意しておく必要があるでしょう。
GLDXの購入方法とは?
GLDXの取り扱いを日本の3大証券会社で検索してみましたが、今のところ取り扱いがないとのことでした。
証券会社 | 楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 | IG証券 | Firstrade証券 |
GLDX | × | × | × | × | ○ |
外資系のIG証券では、USCFの別のETFの取り扱いはあるので、もしかすると今後GLDXも追加されるかもしれません。
CFD口座となりますが、なかなか日本のメジャー証券では買えない株やETFの取り扱いも豊富なので、この機会に口座開設を検討してみてください。
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またGLDXをはじめ、銘柄の制限なく米国株に投資をしたいという方は、日本人でも口座開設可能なFirstrade証券もおすすめです。
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さいごに
ということで、今回は金に間接的に投資しつつ、分配金も受け取れるというコモディティETFのGLDXについて紹介してきました。
個人的には、インフレに対するヘッジや分散の意味でGLDMを持っていますが、値上がりもほとんどなく(むしろマイナス)、配当も生まないのでもどかしく感じていました。
そこにGLDXというETFが出てきたので、経費率は上がってしまうものの、それ以上の分配金を出してくれるのであれば、資産を移してみてもいいかなと思います。
まだ上場したばかりなので、利回りなど不明な点が多いですが、情報が入り次第この記事もアップデートしていければと思います。
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