【新時代の株式会社?】DAO(自律分散型組織)とは?
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DAOについて知りたい人「最近DAOっていう言葉をよく聞くんだけど、一体どういうこと?どんな仕組みで動いて、どんな特徴があるの?」
こんにちは、旅リーマンのZuminです。
そんなDAOに関する疑問を持つ方向けの記事です。
最近、仮想通貨やメタバースの盛り上がりに合わせて、よく耳にする機会が増えてきたDAO(ダオ:Decentralized Autonomous Organization)。
新時代の組織のあり方として、このDAOが注目されているわけですが、理解するのは難しそうというイメージを思い浮かべる人も多いはず。
ということで、この記事ではDAOの基本情報から、仕組み、将来的な方向性まで分かりやすく解説していきます。
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もくじ
- DAO(自律分散型組織)とは?
- DAO(自律分散型組織)の仕組み
- DAO(自律分散型組織)が導く未来とは?
DAO(自律分散型組織)とは?
DAOはひとことで言えば、中央集権的な管理者がいない組織のことを言います。
そして、特定の会社に雇われることなく、コミュニティやプロジェクトに参加することで、仮想通貨(トークン)を給与としてもらうというのが特徴になります。
DAOは新しいものに聞こえますが、実は2016年ごろからできていた考え方で、2021年の仮想通貨ブームによって一気に広がりを見せた組織となります。
なぜDAOが注目されているのか?
現在の世界のシステムは、政府によって政策が決められ、中央銀行がお金を刷り、市民が稼いだお金は銀行で管理されています。
そして、そのお金はGAFAをはじめとする巨大企業への消費に流れ、どこを切り取っても1つの組織に権限が集中しているという問題があります。
これまでは当たり前に運営されていた一方で、そのリスクやデメリットは増大しています。
例えば、コロナショックによって行われた金融緩和。
中央の権限で、各国でお金が無限に刷られたため、日に日に紙幣の価値は下がっています。
さらに、多くの人がお金を預けているみずほ銀行では、システムトラブルが多発し、まともに使える銀行ではなくなってしまいましたよね。
金融庁が厳しく糾弾、みずほ銀行システム障害の原因・背景・真因
みずほ銀行が2021年2月から9月にかけて起こしたシステム障害に関して、金融庁と財務省が行政処分を下した。なぜみずほ銀行ではシステム障害が繰り返されるのか。同行を9カ月近く検査した金融庁は障害の「直接的な原因」とその「背景」、それらの事象を生み出した「真因」に分けて分析している。
そんな現代の中央集権的な問題にメスを入れるため、ブロックチェーンのスマートコントラクトを利用して意思決定を下し、運営や管理を分散しようという動きがDAOということになります。
特に、仮想通貨との相性がいいことから、ここ数年は金融の分野で盛んになり始めました。
DAOを代表するサービス
では、DAOを代表するプロジェクトのカオスマップを見てみましょう。
プロジェクト名 | 内容 | ガバナンストークン |
MakerDAO | ステーブルコインDAIの発行 | MKR |
Uniswap | DEX(分散型取引所) | UNI |
Compound | レンディング(貸付)サービス | COMP |
Olympus DAO | ステーブルコインOHMを発行 | OHM |
おそらく、DeFi(分散型金融)に触れたことがある方であれば、なじみのあるサービスではないでしょうか。
【初心者向け】DeFiとは?【始め方まで詳しく解説】
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僕自身、2020年ごろからUniswapとCompoundを触りはじめ、トークンをもらってから初めてDAOという存在を知りました。
金融以外にも、脱GAFAの動きも出始めており、個人情報も分散化されていくような領域でもプロジェクトが次々と生まれています。
DAO(自律分散型組織)の仕組み
DAOの仕組みを理解する前に、まずは既存の株式会社との違いを把握しておきましょう。
DAOと株式会社の違い
株式会社 | DAO | |
意思決定 | 中央集権型 | 非中央集権型(個人の集合体) |
所有権 | 承認制 | 非許可制 |
組織 | ピラミッド型 | フラット & 分散型 |
情報の流れ | 非公開 & 閉鎖的 | 一般公開 & 透明性 |
知的財産権 | クローズドソース | オープンソース |
株式会社では、意思決定は株主や役員などの経営者がすべての意思決定を実行します。
ただし、重要な決定は会社に従事する取締役会で決められ、上場企業でない限り報告義務はないため、ブラックボックスの中で合意されるケースがほとんどです。
一方のDAOでは、意思決定はブロックチェーン上で投票によって決められるため、ある意味「究極の民主主義」といえるでしょう。
また、すべての記録がブロックチェーン上に改ざんできない状態で残るため、透明性が高いというメリットもあります。
とはいえ「ブロックチェーン上で意思決定ってどういうこと?」と疑問に思う方も多いはず。
次の章では、DAOが実際にどのような仕組みで動いていくのか、もう少しわかりやすく解説していきますね。
DAOはどうやって運営されるの?
基本的にDAOでは、ガバナンストークンと呼ばれる仮想通貨のホルダーを中心に、プロジェクトの未来を決める投票がなされます。
例えば、メタバースで注目を集める「Decentraland(ディセントラランド)」というブロックチェーンゲームのDAOを例にとってみます。
ゲーム内で使われる「MANA」というトークンの保有者は、Decentralandのゲームの方向性に関して提案書を提出できたり、投票に参加することができます。
Decentralandを運営するメンバーは、ここで最もユーザーの投票が多い「ビンゴ」をゲーム内に追加するために動くことになります。
このように誰か一人の権力者がトップダウンで決めるのではなく、コミュニティ主導で提案、かつ多数決で意思決定が行われるため、非常に革新的でオープンな仕組みと言えますね。
ただ、メリットばかりでなくデメリットも当然あり、ハッキングで資金が流出するリスクや、過半数の投票が必要なため開発が遅れるという懸念もあります。
これらのデメリットを踏まえても、分散型の経営モデルが世界を変えると考える人が増え始めているというのがDAOの現状になっています。
DAO(自律分散型組織)が導く未来とは?
最後に、DAOで起こっていることと、それが導く未来についてまとめていきたいと思います。
- ① 多くのクリプト系プロジェクトがDAO化
- ② ワイオミング州でDAOの登記が可能になった
- ③ x-to-earnの時代の実現
① 多くのクリプト系プロジェクトがDAO化
上記で紹介したDeFi系プロジェクトはもちろんですが、話題のメタバース系のプロジェクトもDAOで運営するものが増えています。
例えば、以下のようなものが出てきています。
- Decentraland(ディセントラランド):ブロックチェーンゲーム
- Star Atlas(スター・アトラス):ブロックチェーンゲーム
- Flamingo DAO(フラミンゴ・ダオ):NFT投資
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これ以外にも、資産運用、ベンチャーキャピタル、ソーシャルメディアなどあらゆる業種でDAOが大量に誕生しています。
② ワイオミング州でDAOの登記が可能になった
さらに、DAOはすでに現実世界でも認められつつある組織になっており、2021年7月にはアメリカのワイオミング州で法律が制定されました。
ワイオミング州でDAOを登記する条件
- DAO、LAO、DAO LLCなどを社名に含める
- 1人以上のメンバーを有する組織定款に署名、州務長官に提出
- スマートコントラクトが常に最新のものである(更新・修正などの手順を記載)
- 定款にDAOの管理・促進・運営に使用されるスマートコントラクトの識別子を含める
- 定款のスマートコントラクトにはメンバーとDAOの関係、メンバーの権利と義務、DAOの活動内容、会員の権利および議決権、会員権の譲渡性、メンバーシップの脱退、解散前の会員への分配、組織規定の改正、その他DAOに関わる全ての事項を記載
DAOの登記にかかる初期費用は100ドル(約1万円)のみ。
税金は法人税 or パススルー課税(DAOへの出資者個人に課税)という選択もできるので、法人よりも気軽に登記することができそうですね。
この流れがアメリカ全土で広がれば、世界各国も追随する流れになるでしょう。
③ x-to-earnの時代の実現
ブロックチェーンゲーム「Axie Infinity」の成功により、Play to Earn(ゲームをしながら稼ぐ)というジャンルが確立されました。
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AxieでもAXSというガバナンストークンを導入したことで、ゲームの未来の方向性はDAOのメンバーによる投票で決められることになっています。
ブロックチェーンゲームで、コミュニティに貢献しつつ、ゲームを遊びながら稼いでいくという夢のような時代はすでに実現し始めているのです。
Play to Earnの成功を機に、DAOが浸透し始め、以下のような稼ぎ方というのも生まれてくるでしょう。
- Work to Earn(コアメンバーとして開発に携わって稼ぐ)
- Contribute to Earn(プロジェクトに貢献しながら稼ぐ)
- Participate to Earn(コミュニティに参加しながら稼ぐ)
- Learn to Earn(学びながら稼ぐ)
- Create to Earn(NFTアートを制作して稼ぐ)
- Invest to Earn(プロジェクトに投資しながら稼ぐ)
DAOによって新たな経済圏が確立され「〇〇しながら稼ぐ」という柔軟かつ多様な働き方ができる時代はすぐそこまで迫っているのかもしれません。
この流れを見ても、DAOが発展する可能性は非常に高く、数年後には当たり前にDAOで起業・就職なんて未来が想像できますね。
さいごに
というわけで、今回は新しい組織のあり方を提案するDAOについて解説してきました。
DAOの革新的な考えと、進化のスピード感に政府の法規制が追いつかず、まだまだ未確定な部分が多いのが現状。
しかし、シリコンバレーのビジネスマンは、すでにGAFA就職よりもクリプト業界に就職する方がイケてるという考えを見せ始めています。
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そうなると、次のGAFAは、DAOとして運営されるプロジェクトから出てくるかもしれませんね。
いずれにせよ、僕たちは今確実に既存の中央集権型の組織の限界と、パラダイムシフトを目撃しており、数年後にはDAOを通して働き、生活をするという未来もあり得ると考えています。
この流れに乗り遅れないためにも、早いうちに好きなプロジェクトを見つけて、トークンを持ちつつ、コミュニティに参加してみるのがいいかもしれませんね。
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