【熱いマーケット】EIDOのETFでインドネシア株にまるっと投資!
インドネシアに投資したい人「東南アジアの中でも、インドネシアの成長は期待できそう。インドネシア株に投資してみたいけど、どうやって投資したらいいの?」
こんにちは、旅リーマンのZuminです。
今回は、そんな疑問を持つ方向けの記事です。
この記事を書いている僕は、2017〜2019年の2年間インドネシアのジャカルタに駐在していた経験があり、現在はシンガポールに住みながら米国株を中心に投資をしています。
実際にインドネシアに住み、ビジネスをしていた僕ならではの視点で、インドネシアの株式投資について解説していきます。
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もくじ
- インドネシアってどんな市場?
- インドネシア株ETFのEIDOとは?
- インドネシア投資の今後
インドネシアってどんな市場?
インドネシアと聞くと、バリ島などのリゾートを思い浮かべる方が多いかもしれません。
実は、インドネシアは経済圏としても、世界でも屈指の大きさを誇る大きな国になっているのことをみなさんは知っていましたか?
実際に国土面積は日本の5倍、人口も2.7億人を超え日本の倍以上を抱える大国なのです。
さらに、中長期でその国の経済動向を見る上で欠かせない人口を見てみましょう。
日本では少子化・人口減少が叫ばれていますが、インドネシアではキレイな人口ピラミッドが形成されています。
さらに、人口は2050年ごろまで増加を続け、ピークには3.3億人を超えることが見込まれています。
フィリピン同様に、長期にわたる国の経済成長のための材料は揃っていると言えますね。
>> フィリピン株について学ぼう!【現役フィリピン駐在員が教える】
インドネシア市場の特徴
インドネシア市場の特徴は、大きく分けて以下の3点になるかと思います。
- 国民の9割がイスラム教
- 華僑の財閥企業による支配
- 金融において銀行が圧倒的な力を持つ
国民の9割がイスラム教
インドネシアでは、国民の大多数がイスラム教徒であるため(バリはヒンドゥー教)、豚肉や酒は基本的にNG。
1日に5回の礼拝、6月ごろになると断食などの異なる文化を理解する必要があります。
>> インドネシアに移住するってどんな感じ?【元現地駐在員が語る】
またビジネス面では、シャーリア(イスラム法)に基づき、リース料や配当金などの利子以外の方法で利益を得る取引を禁止している場合があります。
華僑の財閥企業による支配
インドネシアに限らず、東南アジア全域に言えることでもあるのですが、かつて中国本土から渡ってきた華僑系の創業者による財閥企業が市場の大部分を握っています。
例えば、以下のインドネシアを代表する財閥ですが、全て華僑がオーナーです。
- Sinar Mas:パーム油、不動産、製紙などを行う財閥
- Salim Group:食品、金融、自動車などを行う財閥
- Sampoerna:タバコ、不動産、倉庫事業などを行う財閥
- Astra International:自動車、金融、インフラなどを行う財閥
株式市場としては、まだまだ小さいインドネシアにおいて、華僑のコングロマリットの影響力は見逃せないポイントとなってきます。
金融において銀行が圧倒的な力を持つ
インドネシアの時価総額トップ10ランキングを見てみると、銀行が4社ランクインしていることが分かります。
インドネシアの上場銘柄(全750銘柄)の時価総額が6,550億ドル(93兆円相当)なので、銀行4社で4分の1の時価総額を占めていることになります。
その一方で、国民の50%が銀行口座を保有していない(できない)ということから、まだまだ格差が大きい社会という背景も認識しておく必要があります。
インドネシア株ETFのEIDOとは?
インドネシアに投資する上で考えておきたいのが、EIDOを活用した株式投資。
EIDOは、正式名称 iShares MSCI Indonesia ETF で、世界第一位の運用資産を誇るブラックロック社のiSharesブランドで運用されるETFです。
MSCI Indonesia IMI 25/50 Index をベンチマークに、インドネシアの株式全般で構成される指数と同等の投資成果を目指し運用がされています。
純資産総額 | $503 Million(約690億円) |
取引所 | NYSE Arca |
設定日 | 2010年5月5日 |
インデックス | MSCI Indonesia IMI 25/50 Index |
経費率 | 0.57% |
配当利回り | 1.72% |
保有銘柄数 | 90 |
平均取引ボリューム(1日) | 419,142 |
気になる経費率は、結構高めの0.57%ですが、新興国ETFなので仕方なしというところでしょうか。
ちなみに、同じインドネシアETFであるVanEck社の「IDX」がありますが、そちらは運用総額が約67億円ほどなので、約10倍の差があります。
EIDOはインドネシア系ETFの中では運用総額がダントツで多く、流動性も高いので、インドネシアに投資するのであればEIDOが一番無難な選択となるでしょう。
EIDOのパフォーマンス
まずはリアルタイムチャート。
肝心のトータルリターンは以下の通り。
EIDO | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定来 |
トータルリターン | 5.23% | 1.26% | -0.42% | -0.76% | 1.56% |
直近1年は厳しいマーケット環境の中でもプラス成長しており、着実に力をつけてきている印象です。
設定来のチャートを見てみると2013年に高値をつけた後は、ズルズルと落ちてきており、コロナショックから徐々に戻し始めているという状況です。
短期でリターンを求めて買う銘柄ではないので、インドネシアの未来を信じてホールドし続ける銘柄となりそうです。
EIDOのトップ10構成銘柄
比率 | 会社名 | ティッカー | 保有株数 |
19.36% | BANK CENTRAL ASIA | BBCA | 178,922,990 |
13.18% | BANK RAKYAT INDONESIA | BBRI | 210,993,754 |
6.71% | TELEKOMUNIKASI INDONESIA | TLKM | 142,605,390 |
5.99% | BANK MANDIRI | BMRI | 47,987,260 |
3.66% | ASTRA INTERNATIONAL | ASII | 50,116,630 |
3.65% | BANK NEGARA INDONESIA | BBNI | 30,530,758 |
3.06% | ADARO ENERGY INDONESIA | ADRO | 62,929,639 |
2.48% | KALBE FARMA | KLBF | 93,455,385 |
2.33% | CHAROEN POKPHAND INDONESIA | CPIN | 31,535,725 |
2.25% | MERDEKA COPPER GOLD | MDKA | 40,912,506 |
インドネシアに住んでいたことがある人なら、誰もが知っているような会社ばかりです。
社名を見てもピンとこない方のために、それぞれがどんな会社なのかサクッと紹介していきます。
Top 10銘柄はどんな会社?
- Bank Central Asia:インドネシア最大の私有銀行
- Bank Rakyat Indonesia:インドネシアの第1位の銀行で、マイクロファイナンスに強み
- Telekomunikasi Indonesia:インドネシア最大の通信会社
- Bank Mandiri:インドネシア第2位の銀行、保険で有名なAXAの現地法人を傘下に持つ
- Astra International:インドネシア最大のコングロマリット。自動車製造・販売がメインで、トヨタ、ホンダ、ダイハツ、Isuzuの現地法人はAstra傘下。
- Bank Negara Indonesia:インドネシア第4位の銀行
- Adaro Energy:インドネシアで生産量で2番目に大きい石炭鉱夫
- Kalbe Farma:薬品製造会社で、健康食品や動物向けのサプリなども開発・販売
- Charoen Pokphand Indonesia:食品加工会社、大元はタイのコングロマリット
- Merdeka Copper Gold:金や銅のマイニング企業
どれもインドネシア人の生活に密接に関わる財閥系企業ばかりで、インドネシアに投資するには、まず間違いない銘柄が組み入れられている印象です。
EIDOのセクター別比率を見てみると、金融が43%でズバ抜けており、分散という観点ではかなり偏りが出てしまいます。
とはいえ、上述の通り、インドネシアの上場企業の時価総額の大半を占めるのは銀行系なので、今の市場をよく反映しているETFとも考えられます。
インドネシア投資の今後
僕の個人的な意見にはなりますが、今後インドネシアは世界から大きく注目されるマーケットになると思っています。
なぜかというと、以下の3点を実際に住んでいて感じたからです。
- 巨大な若年層人口
- 急速に進むデジタル化
- 着々と進む都市開発とイベント
巨大な若年層人口
インドネシアは30歳未満の人口が50%を占めるため、購買意欲に溢れており、あちらこちらのショッピングモール買い物・食事をしたり、ECサイトでの取引も盛んに行われています。
またInstagramの利用は世界一というデータがあったり、新しいものに対して柔軟な国民が多いので、トレンドの移り変わりも非常に激しい国です。
個人的に驚いたのは、2018年頃からGojek社のGoPay、Grab社のOVOという2大スマホ決済サービス戦争。
お店は、各決済会社の割引キャンペーン合戦で賑わい、1年ほどで一気にキャッシュレスアプリは生活の一部になりスピード感に衝撃を受けた記憶があります。
日本にはない若年層の多さによる力強さ、瞬時の適応能力を見せつけられ、インドネシア市場のポテンシャルの高さを肌で感じました。
急速に進むデジタル化
インドネシアのTVやネット広告を見るとわかりますが、圧倒的にスタートアップ企業の出稿が多く、プレゼンスの大きさを感じるはずです。
僕自身もデジタル広告業界にいたのですが、テック企業の予算は飛び抜けており、近隣諸国との違いを肌で感じました。
また、すでにユニコーン企業(評価額 1,000億円以上)を10社も持つ国なので、おそらく数年後には米国市場にもIPOしていくという流れが見られるかと思います。
- J&T Express:自動化を駆使した運送業で東南アジア各国に展開
- Traveloka:オンライン旅行代理店、航空券、ホテル予約で人気
- OVO:スマホ向け決済アプリ、配車アプリのGrabと提携
- Akulaku:BNPLサービスを提供する決済企業
- Ajaib:株式投資のスーパーアプリ
- Xendit:インドネシアとフィリピンをつなぐ決済プラットフォーム
- Gojek:バイク配車アプリとしてスタート、配送、決済、代行業なども行うスーパーアプリ
- Tokopedia:C2Cマーケットプレイス、ソフトバンクから資金調達
- Bukalapak:小規模店舗向けのECサイト、地方部にも強い
実際に、GojekとTokopediaは2021年に合併し「GoTo」を設立、将来的にはナスダックへの上場を目指すといわれています。
また、このようなテックスタートアップの力は政治にも影響し始めています。
例えば、Gojekの創業者が教育文化大臣に任命されたり、大統領補佐官にも2名のテック起業家が任命されるなど、インドネシアのテクノロジー業界出身者のプレゼンスが高まっています。
新しい考え方を政治にも取り入れていく柔軟な姿勢は、インドネシアならではの特徴であり、魅力と言えるかもしれません。
着々と進む都市開発とイベント
急成長するインドネシアですが、実はその弊害も出てきています。
首都ジャカルタでは地下鉄が開通、空港の第3ターミナル完成、道路の拡張などさまざまなインフラ開発が着々と進んでいる一方で、地下水の汲み上げによる地盤沈下の危機に晒されています。
そんな事情があって、2045年を目処にカリマンタン島のヌサンタラへの首都移転を計画。
これをポジティブと捉えるか、ネガティブと捉えるかは難しい問題ですが、すでに3兆円近くの投資も集めており、現在ゼロから都市開発が進められています。
2036年にはジャカルタでのオリンピック開催に名乗りを上げるなど、高度経済成長期さながらの日本のような動きを見せており、期待は高まります。
さいごに
ということで、今回は東南アジアでも1、2を争う熱いマーケットであるインドネシアへの投資に関して解説していきました。
いずれインドネシアがGDPで日本を抜き、経済大国になることも近いと考えているので、僕も少しずつEIDOを仕込んでおきたいと考えています。
ちなみに、EIDOを取り扱っている証券会社は以下の通りです。
証券会社 | 楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 | IG証券 | Firstrade証券 |
EIDO | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
日本からEIDOに投資したい場合は、マネックス証券、楽天証券などのメジャー証券か、CFD口座なら外資系のIG証券から購入が可能です。
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また、海外口座を持ってドルベースでEIDOに投資をしたいという方は、日本人でも口座開設可能なアメリカのネット証券のFirstradeをおすすめします。
Firstradeのおすすめポイント
- アメリカ上場の株・ETFに制限なく投資可能
- 取引手数料無料
- 口座維持手数料なし
Firstradeであれば、EIDOはもちろん、米国に上場する新興国ETFはすべて手数料無料で手に入るので、投資の幅を広げる意味で口座を持っておくのもいいかもしれません。
詳しい口座の開設方法などは、このブログでも画像付きで解説しているので参考にしてみてください。
Firstradeの口座開設方法とは?【米国株が手数料無料!】
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