【米国半導体ETF】SOXX、SMH、PSI、XSDを徹底比較
半導体ETFで迷っている人「米国の半導体ETFに興味がある。だけど、同じテーマでもいろいろなETFがあってどれもパフォーマンスが良さそうで迷うなぁ。どのETFを選んだらいいのだろう?」
こんにちは、旅リーマンのZuminです。
過去5年で最高のリターンを叩き出しているETF(レバレッジを除く)ランキングのトップ10にSOXX、SMH、XSD、PSIの4つの半導体ETFがランクインしていました。
個人的に半導体ETFは興味があったものの、なかなか手が出せていなかったので、これを機に調べてみようと思いました。
ということで、この記事では各ETFにどんな違いがあるのか知りたいという人のために、各ETFを徹底比較していきます。
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もくじ
- 5年で200%!人気の半導体ETF4選
- 各半導体ETFの構成銘柄をチェック
- 各半導体ETFの購入方法とは?
5年で200%!人気の半導体ETF4選
まずは、人気の半導体ETF4つを比較してみましょう。
ティッカー | 運用会社 | 純資産総額 | 経費率 | 分配利回り | 過去5年のリターン | 設定日 | 構成銘柄数 | 資産区分 | 1日平均ボリューム(3ヶ月) |
SOXX | BlackRock (iShares) | 約8,740億円 | 0.43% | 0.75% | 128.10% | 2001/7/10 | 31 | 大型 | 991,823 |
SMH | VanEck | 約9,000億円 | 0.35% | 0.77% | 125.35% | 2000/5/5 | 26 | 大型 | 3,974,309 |
XSD | State Street (SPDR) | 約1,500億円 | 0.35% | 0.26% | 154.94% | 2006/1/31 | 40 | マルチ | 73,927 |
PSI | Invesco | 約700億円 | 0.56% | 0.24% | 100.43% | 2005/7/23 | 32 | マルチ | 25,515 |
SOXXとSMHは、設定から20年以上のベテランETFで大型株中心に投資。
一方の、PSIとXSDはどちらも設定から15年ほどで、マルチキャップにカテゴライズされるため、市場動向の変化に柔軟に対応できるというメリットがあります。
経費率はPSIの0.56%が最も高く、SMHとXSDが0.35%でこの中では一番低いです。
どの銘柄もグロースに位置付けられるため、分配利回りは期待できません。
SOXX
SOXXは、ブラックロック社のiSharesブランドで運用される老舗の半導体ETF。
正式名称は iShares Semiconductor ETF で、ベンチマークの ICE Semiconductor Indexと同等のパフォーマンスを目指して運用されています。
組み入れ銘柄のリバランスは、四半期に1回となります。
SOXX | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定来 |
トータルリターン | -20.51% | 22.93% | 20.84% | 22.70% | 9.40% |
5年間チャートでS&P 500と比較してみましょう。
2020年3月のコロナショックからとんでもない伸びを見せて300%超えの成長!
SMH
SMHは、VanEck社によって運用される半導体ETF。
正式名称は VanEck Vectors Semiconductor ETF で、ベンチマークの MVIS US Listed Semiconductor 25 Index と同等のパフォーマンスを目指して運用されています。
組み入れ銘柄のリバランスは、四半期に1回となります。
SMH | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定来 |
トータルリターン | -27.40% | 16.86% | 16.05% | 20.96% | 19.92% |
5年間チャートでS&P 500と比較してみましょう。
SMHもコロナショックを底に、284%の爆上げを記録。
XSD
XSDは、State Street社のSPDRブランドで運用される半導体ETF。
正式名称は SPDR S&P Semiconductor ETF で、ベンチマークの S&P Semiconductor Select Industry Index と同等のパフォーマンスを目指して運用されています。
組み入れ銘柄のリバランスは、四半期に1回となります。
XSD | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定来 |
トータルリターン | -15.34% | 25.18% | 22.42% | 23.11% | 12.54% |
5年間チャートでS&P 500と比較してみましょう。
XSDも同様の動きで、270%の成長という結果。
PSI
PSIは、Invesco社によって運用される半導体ETF。
正式名称は Invesco Dynamic Semiconductors ETF で、ベンチマークの Dynamic Semiconductor Intellidex Index と同等のパフォーマンスを目指して運用されています。
組み入れ銘柄のリバランスは、四半期に1回(2月/5月/8月/11月)となります。
PSI | 1年 | 3年 | 5年 | 10年 | 設定来 |
トータルリターン | -29.17% | 16.25% | 13.26% | 21.31% | 11.48% |
5年間チャートでS&P 500と比較してみましょう。
こちらもほぼ同じ動きで、2020年3月の底から290%成長!
全4ETFのチャートを同時に比較しても、言うまでもなくほぼ同じ動きをしていて、どれも高いパフォーマンスを叩き出しています。
ただ、冒頭のランキングの通り、少しの差でベテランSOXX(水色)に軍配が上がっています。
やはり、安心と信頼のiSharesブランドと言った結果ですね。
各半導体ETFの構成銘柄をチェック
各半導体ETFのトップ10構成銘柄は、以下の通り。
SOXX
比率 | 会社名 | ティッカー | 保有株数 |
8.65% | TEXAS INSTRUMENT INC | TXN | 3,136,798 |
8.39% | BROADCOM INC | AVGO | 1,047,923 |
6.79% | NVIDIA CORP | NVDA | 3,089,475 |
5.95% | QUALCOMM INC | QCOM | 2,914,892 |
5.07% | ADVANCED MICRO DEVICES INC | AMD | 4,475,859 |
4.54% | MICROCHIP TECHNOLOGY INC | MCHP | 4,074,510 |
4.28% | ON SEMICONDUCTOR CORP | ON | 3,723,865 |
4.11% | ANALOG DEVICES INC | ADI | 1,631,605 |
4.09% | MICROCHIP TECHNOLOGY INC | MCHP | 4,535,578 |
4.07% | NXP SEMICONDUCTORS NV | NXPI | 1,525,836 |
SOXXは、Texas Instrument社が比率でトップに来ています。
SMH
比率 | 会社名 | ティッカー | 保有株数 |
11.25% | TAIWAN SEMICONDUCTOR MANUFACTURING CO LTD | TSM | 9,240,040 |
8.38% | NVIDIA CORP | NVDA | 3,888,120 |
5.27% | TEXAS INSTRUMENTS INC | TXN | 1,917,663 |
4.96% | BROADCOM INC | AVGO | 629,528 |
4.96% | QUALCOMM INC | QCOM | 2,472,711 |
4.92% | ASML HOLDING NV | ASML | 667,101 |
4.75% | INTEL CORP | INTC | 10,374,882 |
4.70% | ANALOG DEVICES INC | ADI | 1,899,077 |
4.63% | MICRON TECHNOLOGY INC | MU | 5,203,462 |
4.53% | APPLIED MATERIALS INC | AMAT | 3,112,790 |
SMHは、TSMCに最も比率が高く投資されています。
XSD
比率 | 会社名 | ティッカー | 保有株数 |
3.24% | RAMBUS INC | RMBS | 1,244,574 |
3.18% | FIRST SOLAR INC | FSLR | 234,050 |
3.11% | WOLFSPEED CORP | WOLF | 278,330 |
3.08% | SILICON LABORATORIES INC | SLAB | 245,511 |
3.06% | DIODES INCORPORATED | DIOD | 447,824 |
3.01% | MICROCHIP TECHNOLOGY INC | MCHP | 474,677 |
2.99% | MACOM TECHNOLOGY SOLUTIONS INC | MTSI | 556,641 |
2.95% | ANALOG DEVICES INC | ADI | 206,178 |
2.94% | IMPINJ INC | PI | 347,057 |
2.94% | LATTICE SEMICONDUCTOR CORP | LSCC | 575,037 |
XSDは、Rambus社という会社が比率トップ。
PSI
比率 | 会社名 | ティッカー | 保有株数 |
5.33% | TEXAS INSTRUMENTS INC | TXN | 154,181 |
5.19% | MICRON TECHNOLOGY INC | MU | 459,687 |
5.11% | ANALOG DEVICES INC | ADI | 161,773 |
5.04% | BROADCOM INC | AVGO | 50,207 |
4.88% | APPLIED MATERIALS INC | AMAT | 260,964 |
4.84% | QUALCOMM INC | QCOM | 189,004 |
4.81% | LAM RESEARCH CORP | LRCX | 57,336 |
4.26% | NVIDIA CORP | NVDA | 154,784 |
3.19% | WOLFSPEED INC | WOLF | 129,482 |
3.10% | COHU INC | COHU | 512,448 |
PSIは、Texas Instruments社がトップになっています。
各ETFの重複率は?
では、それぞれのETFの全銘柄の重複率を見てみましょう。
SOXXとSMHでは80%以上、24の銘柄が重複しています。
SOXXとPSIでは54%、17の銘柄が重複。
SOXXとXSDでは全体の43%、19銘柄が重複。
SMHとPSIでは51%、14銘柄が重複。
SMHとXSDは38%、17銘柄が被り。
PSIとXSDでは39%、15銘柄の被り。
半導体関連というテーマに絞っていれば、ある程度銘柄が限られてしまうのは当然といえば当然ですが、ほとんどのETFが4割近くオーバラップしています。
特にSOXXとSMHにおいては8割が同じ銘柄で構成されているので、リターンや手数料、運用資産額など総合的に判断をして、どちらか1つに投資するだけで十分ですね。
各半導体ETFの購入方法とは?
ここで紹介した半導体ETFの取り扱いですが、SMHのみ国内のメジャー証券でもあるようです。
証券会社 | 楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 | IG証券 | Firstrade証券 |
SOXX | × | × | × | ○ | ○ |
SMH | ○ | ○ | × | ○ | ○ |
XSD | × | × | × | ○ | ○ |
PSI | × | × | × | ○ | ○ |
また、外資系のIG証券であれば、すべての半導体ETFの取り扱いがありました。
CFD口座となりますが、なかなか日本のメジャー証券では買えない株やETFの取り扱いも豊富なので、この機会に口座開設を検討してみてください。
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今回紹介した半導体ETFに現物で投資したいという方には、日本人でも口座開設可能なアメリカのネット証券のFirstradeをおすすめします。
Firstradeのおすすめポイント
- 米国上場の株・ETFに制限なく投資可能
- 取引手数料無料
- 口座維持手数料なし
Firstradeであれば、半導体ETFはもちろん、米国に上場するすべての株式の手数料無料で投資できるため、使わないのが損というレベルの口座です。
以下の別記事で、詳しい口座開設方法や使い方など解説していますので、参考にどうぞ。
Firstradeの口座開設方法とは?【米国株が手数料無料!】
海外に移住すると、日本の証券口座は閉鎖されてしまいますよね。それでも、将来に向けた資産運用として、米国株に投資したい人は当然多いはず。今回は、そんな方に向け海外居住者でも利用できるFirstradeがどんな会社なのか、メリットとデメリットも含め、ユーザーである僕が口座開設の方法を解説していきます。
【徹底解説】Firstradeの使い方ガイド
「Firstradeの口座開設をしようと思っている。ただ、英語での表示しかないので操作が不安…。誰か使い方を教えて欲しい。」今回はそんな疑問を持つ方向けの記事です。Firstradeを使い始めて1年以上の筆者が、これから口座開設をしたい、すでに口座を持っているけどまだ使い始めていない方へ基本操作を解説します。
さいごに
個人的にずっと気になっていつつも、なかなか手が出なかった半導体セクター。
さらに、これだけ同じテーマでETFがあると迷ってしまいますよね。
ただ、過去5年のリターン、時価総額、運用会社、1日の取引量で総合的に判断すると、SOXX、次点でSMHという判断になるのかなと思います。
あらゆるデバイスがネットにつながっていく世界で、なくてはならない半導体。
生産能力向上という課題はあるものの、需要は上がり続ける一方なので、この先も堅調に成長してくれるのではないでしょうか。
こういったETFを活用して、多くの会社に分散しながらも半導体分野の成長を恩恵に預かりたいですね。
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